<話題の本>算数の文章問題で子供がつまずく本質は? 認知科学で考える学び 『学力喪失』
産経ニュース / 2024年10月20日 9時20分
算数の文章問題が解けない子供たちは、どこでつまずいているのか。抽象的な学習内容についていけなくなる「9歳の壁」の原因を探るテストを開発した認知科学の専門家が、子供たちの誤答の類型を分析して「学ぶ力」の回復を提案する。
例えば「子どもが14人、1れつにならんでいます。ことねさんの前に7人います。ことねさんの後ろには、何人いますか」という小学1年レベルの問題を3~5年生に立式して解かせると、「全部で14人」という情報に注目できず、5年生でも1割強が「14-7=7」という誤った式を書いてしまう。
浮かび上がるのは、問題文からうまくイメージを作れずに「問題文に出てくる数字を全部使う」といった独自の「攻略法」を編み出す子供たちの姿だ。著者は、子供のつまずきの本質を理解しないまま繰り返し問題を解かせる大人の側にこそ、「学びの根幹になる認知の仕組み」についての重大な誤解があると説く。
今年2月には共著の『言語の本質』(中公新書)が新書大賞を受賞し、「研究者としての集大成」と位置付ける本書も発売1カ月足らずで3刷4万3000部と好調。生成AIが席巻する時代に人間ならではの学びを再考する一冊だ。(村嶋和樹)
『学力喪失』今井むつみ著(岩波新書・1276円)
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