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進む受験生の二極化「最近の2番手層は薄い」 河合塾校舎長に聞く伸びしろの見つけ方

産経ニュース / 2024年7月5日 8時0分

河合塾新宿校校舎長の最上芳光さん

受験生たちやその保護者たちは、受験生活の山場ともいわれる夏をどう過ごしたらよいのか。河合塾新宿校校舎長の最上芳光さんに聞いた。

--最近の受験生の傾向を教えてください

第1志望にこだわりをもって受験してくれる生徒は多いです。ただ、以前に比べると、安全志向の受験生も増えているなと感じています。浪人をせずに早く進路を決めたいという思いからか、学校推薦型選抜などで決めてしまいたい、という人も多いです。行きたい大学ならよいのですが「チャレンジしたらよいのにな」と思うこともあります。

また、できる人とそうでない人と、受験生の学力の二極化が進んでいるという印象も持っています。2番手層が薄くなっていると思うので、伸び悩んでいる受験生も、巻き返しやすくなっているのではないでしょうか。

--さまざまな受験情報が氾濫しています

何を頼って勉強すればよいか迷っている受験生も多いと思いますね。大学の公式ホームページなどを見て正確な情報を得てほしいと思います。

受験制度も以前と比べ複雑になりました。学力だけでなく、受験の方法も多様になっており、受け方も大事です。受験情報に受け身になってしまうのではなく、自分で調べていく力も大切です。

--生活面で大事なことは

スマートフォンについては、生活必需品ですし上手につきあってほしいですね。学習管理もできるのですが、つい動画みて数時間たってしまった、ということもあります。「勉強部屋に持ち込まない」「学習時間は保護者に預かってもらう」といったルールを決めて使う方法もあります。

学習スタイルは人によって違いますので良い方法を見つけてほしい。極端な例ですが、学習計画表で学習しない休息日をつくっていたのに東大に合格した人もいました。すさまじい集中力で日々学習する結果、休息も必要だというタイプだったようです。どうすれば自分の力を発揮できるか、考えてほしいです。

--成績が伸びる生徒の特徴は

基礎がしっかりできている受験生ですね。特に進学校だと、夏の時期から入試の過去問ばかりを解く生徒もいますが、基礎ができていない受験生が応用をやってもうまくいきません。自分の実力をきちんと把握して基礎から抑えられる受験生が強いです。基礎をしっかりと身に付け、春から秋にかけて偏差値を10以上伸ばす人も多いです。学校の授業をおろそかにしないことも大事です。

--模擬試験との付き合い方は

偏差値や判定にこだわってしまいがちですが、答案の中身をしっかりと分析することが大事です。特に基礎レベルのところで落としていないかは大事です。

模試を受けたあと、採点基準などを見ながら自己採点し、さらに実際に返却された答案を見ながらな改善点を考える作業が大切です。

こういう作業を繰り返すと精度の高い自己採点ができるようになり、自分の達成度を正確につかめるようになります。

--受験生にひとこと

勉強したからといって成績はすぐ上がるというものではありません。結果がでないからといって簡単にあきらめないでください。模擬試験で間違えたところは自分の「伸びしろ」。自分の克服すべき場所が分かったことを喜ぶぐらいの気持ちで臨んでほしいです。

もがみ・よしみつ 河合塾入職後、広報などの本部部門や学校営業を経て、校舎運営で16年間多くの生徒指導にあたる。令和3年4月より現職。これまでの指導クラスは東京大・京都大・医学部・早慶大・難関国立大・難関私立大など多岐にわたる。

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