過去最高見込みの中学受験率 大みそかの学習塾で〝正月特訓〟 合格に向けラストスパート
産経ニュース / 2024年12月31日 18時52分
令和6年も残りあと少し。自宅や帰省先などでゆっくりと過ごしている方も多いだろうが、受験生にとっては追い込みの時期だ。年明けからスタートする入試に向け、学習塾では〝特訓〟を実施。担当者は「『もっとやっておけばよかった』という後悔だけはしないよう、1分1秒を大事にしてがんばってほしい」とエールを送る。
学習塾「早稲田アカデミー」(本社・東京)では小学5年から高校3年を対象に、年末年始期間(12月30~1月3日)に「正月特訓」を実施。このうち小学6年、中学3年、高校3年の「受験学年」は、大みそかと元日にも授業がある。
「はい、じゃあ休憩から切り替えてね。しっかりやっていきましょう」。昼休みを終えた31日午後、早稲田アカデミー渋谷校の難関・麻布中を目指すクラスでは、講師の合図で15人ほどの児童が算数のテスト問題に挑んだ。別階にある都立高校志望者のクラスで行われていたのは英語のテスト。いずれの児童・生徒も、「合格」「VICTORY」などと記されたハチマキを頭に巻き、真剣な表情で机に向かっていた。
「一緒に××高、行こうね」「○○ちゃんなら絶対大丈夫」などと、同級生らからの手書きのメッセージが入ったハチマキを着用している生徒もいた。
麻布中クラスを担当する竹中孝二・教務本部長は「秋まではインプットの期間で、12月からの1カ月は知識を点数に還元するための『得点力』を付ける時期」と説明。正月特訓では、本番を想定したテスト演習に重点を置いているという。竹中氏は「本番を目前に控え、弱気になってしまう瞬間もあると思うが、自分を信じ、必ず合格するんだという決意で臨んでもらいたい」と話した。
首都圏(1都3県)の中学受験は、来年1月10日の埼玉県を皮切りに、千葉(1月20日)、東京・神奈川(2月1日)と続いていく。高校受験は私立から順次進む。
中学受験を巡っては、前回の6年度入試における1都3県の受験者数(私立・国立)が推定5万2400人(前年度比200人減)と10年ぶりに減少した一方、受験率は18・12%(同0・26ポイント増)と10年連続で上昇。今回(7年度入試)も受験率は過去最多を更新する見込み。
早稲田アカデミーによると、正月特訓(全国約60会場で実施)への申し込みも年々増加しているといい、今年は昨年からおよそ1000人増の約1万4000人(小5~高3)に膨らんだ。
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