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物価高のしわ寄せが子供に 弟、妹とこども食堂通う男子高校生「ここで栄養とれる」

産経ニュース / 2024年6月26日 20時15分

「子ども食堂よこすかなかながや」で晩ご飯を食べる子供=25日、神奈川県横須賀市(王美慧撮影)

子供の貧困を巡る現状は深刻だ。物価高騰によるしわ寄せは、子供や支援の現場に現れ、困窮に拍車がかかっている。

神奈川県横須賀市池上の「子ども食堂よこすかなかながや」には未就学児から高校生まで約20人が登録。朝昼晩の食事や居場所を提供する。給食がない夏休み期間中は、昼と夜の受け入れ人数を増やす予定だという。和田信一理事長(57)は「圧倒的に母子家庭が多く、主に経済的に厳しい家庭の子供が来ている」と説明する。

働く母親の帰宅が遅く食事を作ることが難しいケースのほか、親に精神障害や身体障害があり働けないなどで困窮する家庭も目立つという。

高校2年の男子生徒(16)は不登校の妹と弟と一緒に約2年前から利用する。母子家庭で資格取得のため母親が今年3月末まで学校に通っていて、生活は厳しかったという。自宅ではカップ麺や弁当が中心で「健康的とはいえない食事だが、ここではバランスの良い栄養がとれる」と話す。

和田さんの元には市内全域から相談が寄せられ食堂に通えない遠方の困窮家庭には週1回の食料の配達も行っているという。物価高騰を背景に相談は急増。配達先は今年3月ごろまでは22軒だったが、今は31軒まで増えた。食堂の運営も企業などからの寄付で賄っているが、物価高騰で加工食品などの食材や日用品の確保も難しく、すべての要望には応えられない状況だという。

和田さんは「貧困や愛情が薄い家庭で育つと心の貧困に陥ってしまう。こども食堂で他の子との食事や遊びを通じて学びを得て貧困から脱出する一つのきっかけになってほしく、できるだけ要望に応えていきたい」と話した。(王美慧)

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