神奈川の県立高校で拉致問題考える特別授業も 10日から「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」
産経ニュース / 2024年12月3日 19時18分
今月10日から、北朝鮮による拉致問題を風化させないことなどを目的にした「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」が始まる。期間は16日まで。それに合わせ、神奈川県内でも様々な取り組みを通して、横田めぐみさん(60)=拉致当時(13)=ら拉致被害者や拉致問題に対しての関心を呼び起こしていく。
県では、13日に県立城郷高校で拉致問題を考える特別授業を行う。県が高校生を対象に拉致問題に関する特別授業を行うのは初めてといい、めぐみさんの弟で、北朝鮮による拉致被害者家族会代表の横田拓也さん(56)が講演するほか、黒岩祐治知事や拓也さんと高校生との意見交換なども予定されている。オンラインでライブ配信も行われる。
狙いは、拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代の理解を深めていくことだ。黒岩知事は「長い時間がたってしまい、若い人はピンとこないということもある」と話してきた。また、県では今年度新たに若い世代向けに拉致問題啓発ポスターを作成。県立高校や県内の図書館などに掲示して、周知を進めていく。
例年実施している写真パネル展も予定されている。めぐみさんや県内関連の特定失踪者の写真などを展示する「『すべての拉致被害者救出を!』めぐみさんと家族の写真展」で、8日に横浜市西区の新都市プラザで開催される。めぐみさんの同級生で、バイオリニストの吉田直矢さんのミニコンサートも開かれる。
広く拉致問題を考え直してもらうため、多くの人の目につく場所でも啓発活動は行われる。横浜駅にほど近いかながわ県民センターには、先月29日から「拉致問題の早期解決は、県民の心からの願いです。」と記した懸垂幕が掲示されている。また、拉致問題の一日も早い解決を願って、11日からは県庁本庁舎をライトアップ。拉致被害者の救出を求める国民運動のシンボルであるブルーリボンに倣い、青色で照らしていくという。
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