大阪府立高入試を3月1日基準に、令和10年度試験から前倒し

大阪府教育庁

大阪府教育庁は20日、令和10年4月に府立高校への入学を目指す中学生らを対象とした一般選抜試験から、現在の日程よりも10日ほど早い3月1日を基準に実施することを軸とした制度改善案を発表した。初日に5教科の学力試験を、2日目に面接やプレゼンテーション、作文など各校による独自試験を実施。独自試験に比重を置いた「アドミッションポリシー枠」の導入も盛り込んだ。学校現場から意見を聞いた上で3月末までに方針を固める。

府教育庁によると、アドミッションポリシー枠では独自試験の結果が合否に大きく影響する。独自試験を通じ、高校側が求める生徒像に受験生が合致するかどうかを見極める。定員の最大50％をアドミッションポリシー枠に充てることができ、残りの合格者は学力試験の結果を中心に決める。

制度改善案では、一般選抜試験は３月１日を基準に実施するとしているが、土日などと重なる場合は日程をずらす。

それぞれの高校側が求める生徒像は、7年度中に公表予定。周知期間が必要なことを理由に、今年4月の新中学1年生が高校受験を迎える10年度入試からの導入を目指す。

また、一般選抜とは別の日程で実施している現行の「特別選抜」はなくなり、新たに複数校志願制度を設ける。第1志望校が不合格となり、第2志望校で定員割れがあった場合、一般選抜の試験結果をもとに第2志望校の合否を判定する。

府立高校の一般選抜をめぐっては昨年8月、府学校教育審議会が入試の前倒しを求める答申を水野達朗教育長に提出。府教育庁が具体的な検討を進めていた。