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「親世代の日東駒専は今の早慶レベル」って本当? 受験認識のギャップでこじれる親子関係

産経ニュース / 2024年7月2日 8時0分

受験生の悩みのひとつは、保護者との関係だ。親子で意見が合わずに喧嘩になってしまうという事例もよく聞く。原因は家庭によってさまざまだろうが、受験に伴う環境が、現在と保護者世代では大きく異なり親子の間で認識の違いが生じていることも関係しているようだ。

長年、受験指導にあたっている予備校関係者は「90年代の日東駒専の難易度は、現在でいえば早慶に勝負できるレベルかもしれない」と話す。日東駒専とは、首都圏の私立4大学、日本大、東洋大、駒澤大、専修大を指す名称。親世代が受験した90年代は競争が熾烈で、難易度のレベルを現在にあてはめると、最難関私大の早稲田大、慶応義塾大に相当するぐらいの難易度だったと、解説する。東大などのトップ層は今も昔もレベルはあまり変わらないが、私大は定員増もあって昔よりは入りやすくなっているというのだ。親世代は世代人口が多い分、ライバルも多かった。浪人する人もいまよりもずっと多く、近接した学力帯にたくさんの受験生と大学がひしめき合っていたという。もちろん、異論もあるだろうし、いまとは試験制度はずいぶん異なっているので、時代をまたいだ大学の難易度比較にあまり意味はないともいえるだろうが、難易度の話は親子のギャップにつながりやすいテーマのようだ。

単純比較は難しいが、平成5(1993)年度と令和5(2023)年度で比較すると、高校卒業者は平成5年には175万人以上いたのに対し、令和5年には96万人台で、同世代人口は55%減と約半分だ。

一方、大学進学者は平成5年の約55万人に対し、令和5年は60万人以上と増えている。大学自体の数も534校から810校と1・5倍になっており、少子化が進んで同世代の人口は減っているのに、大学数は増加し広き門になっている。

予備校関係者によると「親が自分の経験を背景に『そんな大学に受かるわけがない』と頭ごなしに決めつけたりして親子関係がこじれることもある」という。

一般入試がほとんどだった親世代とは異なり、総合型・学校推薦型の選抜方式など、受験の仕組みも多様化。偏差値ランクも親世代と大きく変わっている大学も多い。

ただ、河合塾が生徒に行ったアンケートをみると、子供の受験に関心をもって積極的に情報収集しようとしている保護者の様子もうかがえる。

「大学・受験制度について、保護者の認識・知識はどの程度あったか」に対し「非常によく認識していた」「まあまあ認識していた」という回答が約7割だったというのだ。当初は親子に認識のギャップがあっても、それぞれ歩みよりながら着地点を見いだしているというのが実際のところかもしれない。

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