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大阪で私立高校ブーム、専願者が20年間で初めて3割突破 授業料完全無償化で選択に幅

産経ニュース / 2024年6月19日 8時0分

私学連の草島葉子会長

大阪府の高校授業料の完全無償化施策が令和6年度からスタートした。公立だけでなく私立の高校も順次、無償になる施策で、今春入試では大阪府で私立高を第1志望とする専願者は31・64%となり、過去20年で初めて3割を超えるなど、私立人気が高まりをみせている。私学の教育は公立とはどう異なるのか。興国高校の校長も務める大阪私立中学校高等学校連合会・草島葉子会長に聞いた。

少子化が進み、子供たちの個性が尊重されなければならない環境になってきています。平等が担保される公教育も素晴らしいですが、私学は良い意味で平等ではありません。生徒一人一人の個性を重んじ、パーソナリティーを生かす教育を準備することができます。

新型コロナウイルス禍以降、特にそうですが世の中の変化が非常に速くなっていることも見逃せません。世界や社会のニーズが変容し、日本という国の立ち位置が変わってきていることを保護者の皆さんも感じていらっしゃると思います。そうした変化に対応し、必要な学びを提供するスピード感もまた私学の魅力といえるでしょう。新たなことにチャレンジできる環境があります。

変化に対応できる理由の一つは、先生の採用が公立と私学とでは違う点が大きいです。1つの採用基準で一斉に採用する公立に対し、私学は時代に合う、生徒に必要な指導者をバリエーションに応じ採用できます。

さまざまな指導者との出会いから生徒はダイバーシティ(多様性)を感じることができると思います。例えば、興国高にはヨーロッパサッカーでプロとして活躍していたコーチを招いて、フランス語と英語、日本語を交えた特別授業をしています。

高校授業料の完全無償化で選択の幅が広がり、私学を早い段階から検討する家庭が増えていると思います。

私は子育てにはある程度のレールは必要と思っています。公立より私学の方が選択肢になる路線が多く、レールに乗りやすいといえるでしょう。

もう1つ大事なこととして、来年度から新課程入試として大学入試が新しくなることがあります。国公私立問わず、大きな変化があると、受験は情報戦。作戦を立てて臨まなければなりません。

受験は個人で行うようでいて実は団体戦の側面もあります。多くの私学はコースが分かれ、同じ目標を持つ者が励まし合って学ぶことができ、士気が高まりやすいのも良さだと思います。

近年、学校に通いづらい生徒も増えていますが、フォローの態勢も準備されています。私学の教育は教室の内外、多様な環境で生徒を育てていくカリキュラムを用意しています。

どれだけ情報技術が進歩しても、根底に人と人とがつながる力があってこそ。そうした力を育むのも、高校生活の大切な要素です。信頼できる先生と出会い、心を温めてもらう経験をした生徒たちは別の人の心を温められるように育ってくれるでしょう。

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