来年春の卒園までに子供たちに身につけさせることは？ 年長クラスの保育士です 原坂一郎の子育て相談

子育て相談（幼児

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保育士4年目の今年度、初めて年長クラスを担当しました。私なりに一生懸命保育をしましたが、来年春に小学校入学を控えた今、もっと身につけさせておくべきことがあったのではないかと思って不安になってきました。あと3カ月あまりで卒園する子供たちに経験させておくべきことや身につけさせておくべきことは何でしょうか？　ぜひ教えてほしいです。

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保育士時代、私は年長クラスを3回担当しました。年長クラスは、地域のイベントに駆り出されたり、音楽会や発表会でトリを任されたり、まさに「園の顔」になりますよね。いろいろ責任を感じることも多かったと思います。今は、子供たちを進学させる責任感のようなものを感じているようですね。

「すぐに騒々しくなるが、大丈夫か」「読み書きができない子供が多いが、これでよいのか」など、ここにきていろんな心配が出てくるのは分かります。でも、子供たちの「まだできていないこと」を探すのはもうやめ、今は「できるようになったこと」を探してほしいと思います。すると「ルールや約束を守れるようになった」「好き嫌いを言う子供が減った」「小さい子供に優しくなった」「かけっこが速くなった」など、無数に見つかると思います。自分への自信にもなりますよ。

卒園まであと3カ月あまりですが、その期間は子供にはとても長い時間です。将来「保育園の思い出」として残るものが、今から卒園までの期間の中で起こる、ということも十分考えられます。子供たちの足りない部分はもう小学校の先生に任せましょう。残りの園生活は、子供たちとあなたが笑い合える楽しい毎日を過ごし、卒園式では笑顔と涙で子供たちを送り出してほしいと思います。（こどもコンサルタント）

原坂一郎

はらさか・いちろう　23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演活動を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士でもある。

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