共通テスト制度変更で得点調整はあるのか 難易差生まれやすく、かつては「浪人の悲劇」も 入試最前線2025
産経ニュース / 2025年1月14日 8時0分
1月18、19日の大学入学共通テストが間近に迫ってきた。前身の大学入試センター試験(1990~2020年度)やかつての共通一次試験(1979~1989年度)も含め、国公立大学などへの一般選抜の第一関門として行われている試験で、約50万人が受験する日本最大規模のテストでもある。
今年の共通テストは、従来の6教科30科目から7教科21科目の出題に再編され、試験時間も変わるなど変更点がある。予備校関係者によると、大きな制度変更がある年には選択教科・科目間で問題の難易差が生じやすく、河合塾教育研究開発本部主席研究員の近藤治さんは「得点調整が行われる可能性がある」とみる。
共通テストでは、原則として、①20点以上の平均点差が生じた場合、または②15点差以上の平均点差が生じ、かつ段階表示の区分点差が20点以上生じた場合に、これが試験問題の難易差に基づくものと認められれば、得点調整を行うことになっている。
得点調整が初めて行われたのは、最後の共通一次試験となった1989(平成元)年のことだ。理科の科目間得点に大差が生じたため、突然、得点修正が行われることになった。最低だった「生物」と最高だった「化学」には30点近い平均点の差があったという。
「生物」「物理」で点数がかさ上げされる事が決まったが、このときは生物の場合、素点が0点でも47点、物理は49点になる仕組み。得点調整が初めてだったこともあり、受験生たちは突然の発表に戸惑うことになった。
一方、センター試験へと変わり新課程入試を迎えた1997(平成9)年にも得点調整をめぐる騒動があった。
新課程で学んだ現役生が受験した「数学Ⅱ・B」に比べ、浪人生へ配慮された「旧数学Ⅱ」の難度が高く、現役より浪人の方が平均点が21・69点も下回ったのだ。
通常、現役に比べ浪人の方が平均点が高くなる傾向があるが、この年の浪人生にとっては厳しい展開に。しかし、20点以上の差があったが、得点調整は行われず、当時は「浪人の悲劇」ともいわれたという。
近藤治さんは「得点調整が受験生の心理面に与える影響は大きいものだが、得点調整があっても慌てる必要はない。しっかりと情報を集めて冷静に二次の出願を考えてほしい」と話していた。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
~ 受験者のデータを基に志望動向を分析 ~ 河合塾より共通テスト分析情報をいち早く提供
PR TIMES / 2025年1月15日 16時0分
-
受験生、絶対知っておくべき「試験中のNG行動」3選 不安からついやってしまいがちなので要注意
東洋経済オンライン / 2024年12月29日 7時50分
-
「嘉悦大学は全ての受験生を応援しています」本日から西武線沿線で受験生応援改札広告をスタート
PR TIMES / 2024年12月26日 16時45分
-
国公立大だけでなく私大一般選抜も判定するのは東進だけ! 新課程初の大学入学共通テスト 合否判定システム
共同通信PRワイヤー / 2024年12月24日 15時0分
-
[東大志望の高3生限定]共通テスト本番シミュレーション~本番直前に同じ時間割・形式で体験し、得た経験を本番に活かそう~
PR TIMES / 2024年12月19日 10時30分
ランキング
-
1天正遣欧使節・千々石ミゲルの墓、長崎県諫早市の文化財に…ミカン畑での墓石発見から20年
読売新聞 / 2025年1月15日 17時0分
-
2高齢者は「体重」が重要…標準を下回ると死亡リスクが急上昇
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月15日 9時26分
-
3芸能人なぜ呼び捨て?「日本語呼び方ルール」の謎 日鉄会長の「バイデン呼び」は実際に失礼なのか
東洋経済オンライン / 2025年1月15日 9時20分
-
4芥川・直木賞に選ばれた3作家 どんな人物?
毎日新聞 / 2025年1月15日 20時3分
-
5スニーカーのインソールを変えるだけで「靴の機能は劇的にアップ」する。“初心者が買うべき”一足とは
日刊SPA! / 2025年1月15日 15時51分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください