家臣らの記録から大名家族の日常に迫る 滋賀・彦根城博物館でテーマ展 12月24日まで
産経ニュース / 2024年12月2日 20時21分
彦根城博物館(滋賀彦根市)でテーマ展「大名家族の日常―儀礼から遊興まで―」が開催されている。彦根藩井伊家10代当主、直幸(なおひで、1731~89年)の時代を中心に、大名家族の側に仕えた家臣や奥女中の記録など約40件の資料から、井伊家当主とその家族の暮らしに迫る内容となっている。
大名は1年ごとに江戸へ参勤し、妻子も江戸常住が義務付けられていた。井伊家当主も江戸と彦根を行き来し、家族である正室や世子(せいし)は江戸に、世子以外の男子(庶子)は彦根にそれぞれ居住していた。
展示品のひとつ、重要文化財の「丑為歳暮御祝儀被下置(うしのせいぼのごしゅうぎとしてくだしおかる)」(1781年)は、井伊家の庶子が居住する彦根城下の広小路(ひろこうじ)屋敷に勤めた役人らに対し、庶子が歳暮の祝儀として下賜(かし)した金品などを書き上げた帳面。庶子の養育全般を担う附役(つけやく)▽庶子の話し相手となる伽役(とぎやく)▽庶子の身の回りの世話をする女中▽庶子に武芸の稽古を行う彦根藩士-など77人もの歳暮の下賜先が記され、教養の習得を支えた人々の姿が浮かび上がる。
同じく重文の「表御殿図(おもてごてんず)」(江戸時代後期)は、彦根藩の儀礼や政治の場である「表向(おもてむき)」を青色、藩主やその側に仕えた女中の生活空間である「奥向(おくむき)」を茶色で塗り分けている。表向と奥向の間には「御鎖口(ごじょうぐち)」が設けられ、藩主などの特定の人にしか行き来が許されていなかったという。
柴崎謙信学芸員は「手紙や物のやりとりの記録から、現代の家族と共通する情愛や思いやりを感じ取ってもらえたら」と話している。
12月24日まで。会期中無休。観覧料は一般700円、小・中学生350円など。問い合わせは同館(0749・22・6100)。
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