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主要国際棋戦19年ぶり優勝 張栩九段から一力遼棋聖へ、つなぐ「世界と戦う魂」のバトン <マンスリー囲碁>

産経ニュース / 2024年9月18日 7時0分

「応氏杯世界選手権」優勝の翌日、帰国して記念撮影に応じる一力遼棋聖=9日、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)

「もう長い間優勝から遠ざかっていたのは把握していたし、周囲の方からの期待が大きいのも肌で感じていた」。囲碁の国際棋戦「応氏杯世界選手権」決勝五番勝負を3連勝で制し、日本勢として主要国際棋戦で19年ぶりに世界一に輝いた一力遼棋聖(27)=天元・本因坊。今月9日の帰国後の会見では、当代の第一人者が背負う重圧を率直に明かした。

優勝を決めた8日の第3局は、日本棋院東京本院(東京都千代田区)でパブリックビューイングが行われ、くしくも19年前にLG杯を制した張栩九段(44)が大盤解説を務める中での偉業達成となった。

院生時代の一力棋聖にとって、平成21年に史上初の七大タイトル五冠を達成した張九段は「トップ棋士のオーラ」を感じた憧れの存在。今回の会見でも、「プロ入り当初から、張栩さんのように世界戦で優勝するような棋士になりたいと思っていた」と振り返った。

平成2年に当時10歳で台湾から来日した張九段は「私が来た頃は、日本の囲碁界は世界がうらやむような偉大なところだった。だからこそ、今の日本社会での囲碁の存在感を見ていると本当に悔しい」。一方で、一力棋聖の快挙には「世界と戦う魂を受け継いでくれている。私が今まで戦ってきたことは、彼につなぐためだったかもしれない」と手放しで喜んだ。

「これから(世界戦で)2つ3つと優勝を重ねていくのは大変だが、そこにチャレンジしていきたい」と力強く語った一力棋聖。世界一のバトンは確かにつながった。(村嶋和樹)

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