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民間ロケット「カイロス」、失敗原因は不適切なシステム設定 2号機は12月打ち上げ

産経ニュース / 2024年8月25日 19時44分

小型ロケット「カイロス」1号機が打ち上げ直後に爆発し、煙が上がる発射場周辺=3月13日午前11時2分、和歌山県串本町

宇宙事業会社のスペースワン(東京都港区)は25日、今年3月に和歌山県から打ち上げられ、約5秒後に爆発し墜落した小型固体燃料ロケット「カイロス」初号機について、自律飛行安全システムの不適切な設定が失敗原因だったと発表した。対策を施した2号機を、12月に打ち上げることも明らかにした。

スペースワンが対策本部を設置し、飛行データなどを解析した結果、固体燃料やエンジンに問題はなかった。だが、システムに設定されていた正常な飛行に必要な上昇速度の範囲が不適切に高く、その範囲を打ち上げ直後の上昇速度が下回っていた。そのため、システムが自動的に安全飛行は困難と判断、機体を爆破したことが判明した。

同社によると、固体燃料は点火後に推進力を調整できないため、事前にサンプルを採取し燃焼速度を計測。それに基づきシステムを設定する必要がある。ところが今回は計測方法に不具合があり、燃焼速度が高めに設定された。その結果、燃料やエンジンに問題がないのに、システムから上昇速度が低すぎると見なされてしまったという。

同社は、計測方法の改善や、システムに設定する正常な飛行に必要な上昇速度の範囲の見直しなどで、問題を解決できると判断。対策を施した上で、2号機を12月に打ち上げることを決定した。

2号機には、民間の小型衛星や超小型衛星など計5基を搭載する。豊田正和社長は記者会見で、「初号機の経験を通じ、システム全体の飛躍的改善ができた。全身全霊を尽くし、2号機の成功を目指す」と話した。

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