宇宙から地球見守る 巨大パラボラでデータ受信 鳩山町のJAXA地球観測センター 埼玉「館」巡り
産経ニュース / 2024年12月28日 10時0分
宇宙航空研究開発機構(JAXA)といえばさっそうとしたとした宇宙飛行士を真っ先に思い浮かべるが、埼玉県にもそのJAXAの施設「地球観測センター」がある。
「リモートセンシング技術」を用いて人工衛星からのデータを受信。筑波宇宙センター(茨城県つくば市)へ送信する業務を担い、目立たないが地球を見守る上でなくてはならない施設だ。
そのセンターを訪ねると目に飛び込んできたのは巨大なパラボラアンテナ。直径13メートルや同11・5メートルのものなど計3機がそびえ立つ。案内の新井一成さんが「地球観測衛星『だいち2号』などの観測データを、最適な方角に動きながら受信しているのです」と説明してくれた。
宇宙からのデータは解析・処理することで、研究機関や大学などで環境問題の解明、災害監視、資源調査に役立てられるという。
例えば今年1月に発生した能登半島地震の際は、だいち2号の緊急観測のデータを基に最大5メートルの隆起が起きたことなどを観測。また、地球の海面水温のデータを長期モニターするなどしており、「地球の『今』のデータを集めている」(新井さん)という。
一般向けの見学施設として、地球観測の仕組みなどを体験しながら学べる地球観測展示室がある。
約45億年前からの地球の成り立ちを動画で教えてくれるコーナーに加え、「だいち2号」「同4号」といった人工衛星、H2Aロケットの模型などが並ぶ。
また、データ収集装置の実物は、人工衛星の大きさを体感できるとあって興味深い展示だ。
随時、見学ツアー(約1時間)も行われており、未知の領域が広がる宇宙への関心に応えてくれるに違いない。(柳原一哉)
◇
■JAXA地球観測センター 昭和53年、人工衛星から地球環境を観測するリモートセンシング技術の確立と発展のため設立。3機の巨大パラボラアンテナで人工衛星から受信した地球観測データは、災害監視や環境問題解明などさまざまな分野で利用されている。
◇
■アクセスガイド 鳩山町大字大橋字沼ノ上1401。関越自動車道鶴ケ島インターチェンジ(IC)から約25分。東武東上線高坂駅からタクシーで約15分。開館時間は午前10時~午後4時半。入館料無料。年末年始などを除き年中無休。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
衛星で被災状況を迅速に把握へ 官民連携、観測を役割分担
共同通信 / 2025年1月4日 21時4分
-
AI・ディープラーニング技術開発のリッジアイ、林野庁の公募「地球観測衛星データを活用した山地災害判読事業」に採択
PR TIMES / 2024年12月26日 11時15分
-
衛星の観測データを災害時などに活用 能登半島地震でも
KRY山口放送 / 2024年12月20日 16時34分
-
日本の宇宙開発にとって2024年は「実り多き一年」 イプシロンSロケット燃焼実験失敗とロケット開発の行方は?
ニューズウィーク日本版 / 2024年12月16日 12時0分
-
アークエッジ・スペース、共同研究の革新的エネルギー技術実証衛星「DENDEN-01」が2024年12月9日に宇宙空間へ放出
PR TIMES / 2024年12月9日 13時45分
ランキング
-
1俳優の吉沢亮さん、住居侵入容疑で書類送検へ…「トイレに行きたくて勝手に」
読売新聞 / 2025年1月6日 21時13分
-
2自民・義家弘介氏が政界引退へ 「ヤンキー先生」、文科副大臣など歴任 後任は「落下傘でない人であってほしい」
カナロコ by 神奈川新聞 / 2025年1月6日 16時50分
-
3「患者の8割がインフルエンザ」連休明け車あふれるクリニック 流行のピークは「あと1~2週間」福岡市
RKB毎日放送 / 2025年1月6日 18時40分
-
4「dポイント」有効期限が大幅変更へ。2025年「“見逃したら損をする”ポイ活ニュース」を節約プロが解説
日刊SPA! / 2025年1月6日 15時52分
-
5海岸約900mに渡ってイワシ大量漂着 去年暮れに地元漁業者が発見し役場に連絡…町は撤去方法を検討 北海道松前町
北海道放送 / 2025年1月6日 12時41分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください