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H3ロケット打ち上げ成功 順調に信頼回復、宇宙ビジネスで日本の存在感向上へ

産経ニュース / 2025年2月2日 22時38分

2日に打ち上げられた次世代主力ロケット「H3」に搭載された準天頂衛星「みちびき」6号機(伊藤壽一郎撮影)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2日、日本の宇宙ビジネス拡大という使命を背負った次世代主力ロケット「H3」の5号機の打ち上げに成功した。JAXAは初号機の打ち上げ失敗後、2号機以降4機連続で成功を重ねて高い技術力を実証し、順調に信頼を回復。衛星の打ち上げ需要増加で急拡大が続いている宇宙ビジネス市場で、日本の存在感の向上につながりそうだ。

H3は、近く50号機を打ち上げて引退する現在の主力ロケット「H2A」の後継機。世界最高水準の打ち上げ成功率97・9%を誇るH2A譲りの高い信頼性と、企業の使いやすさが売り物だ。民間企業の衛星打ち上げの大量受注を狙い、打ち上げ費用を約50億円、打ち上げ準備期間も約1年とH2Aの半分にした。

だが一昨年3月に初号機が打ち上げに失敗。2号機以降は信頼回復への険しい道だった。初号機失敗で国の地球観測衛星「だいち」3号が失われ批判が集まったため、2号機は当初計画していた国の地球観測衛星「だいち」4号を搭載できず、実用性のない模擬衛星の搭載を強いられた。

それでも、徹底的に対策を施した2号機が昨年2月に打ち上げを成功させ、以後は実用衛星を搭載可能に。3号機はだいち4号、4号機は防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」、5号機は内閣府の準天頂衛星「みちびき」6号機を搭載し、すべて成功した。

H3は今回、国の重要な衛星の打ち上げを、3回連続で成功させた。宇宙ビジネス市場で存在感を主張できる段階まで信頼を回復したといえる。今後も油断せず、成功を重ねていくことが重要だ。

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