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「H3」ロケット3号機、30日打ち上げ 大型衛星搭載で宇宙ビジネス拡大担う

産経ニュース / 2024年6月26日 7時34分

発射地点で機体の点検を行うH3ロケット3号機=5月29日、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センター(JAXA提供)

日本の次世代主力ロケット「H3」3号機が30日、国の先進レーダー衛星「だいち4号」を搭載し、種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)から打ち上げられる。順調にいけばH3は初めて、大型衛星を打ち上げられる能力を実証できる。宇宙ビジネスの拡大を目指す日本にとって重要な局面となる。

世界の宇宙ビジネス市場は2040年に1兆ドル(約158兆円)を突破すると予測される。H3は特に急成長が見込まれる民間企業の衛星打ち上げを大量受注し、日本の経済成長につなげることを目的に開発された。

徹底的な合理化で、現在の主力ロケットの「H2A」に比べ、1回の打ち上げ費用を半額の約50億円、発注から打ち上げまでの期間も半分の約1年に削減。海外勢とほぼ同水準を実現している。

だが昨年3月、初号機が打ち上げに失敗し、搭載する国の先進光学衛星「だいち3号」を失った。そのため2号機は、予定していただいち4号の搭載を見送り、代わりとなる模擬衛星や技術実証用の超小型衛星を搭載。初号機の失敗を徹底的に検証して学んだ対策を施し、今年2月、打ち上げは成功した。

対策の効果が確認されたことから、3号機は改めて、だいち4号を搭載し打ち上げに挑む。成功すれば、重要な大型衛星をきちんと打ち上げられる技術力と信頼性をアピールでき、将来的な民間衛星の打ち上げ受注に向けて弾みがつく。

一方、失敗すれば今後の開発や打ち上げ計画に遅れが生じ、民間衛星の打ち上げ受注にも悪影響が及ぶのは確実だ。3機のうち2機失敗では、日本の技術力が疑問視されかねず、宇宙ビジネスの拡大は難しくなる。(伊藤壽一郎)

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