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「体制あるところへ寄贈を」 植物標本誤廃棄した奈良県が研究会を失望させた返答

産経ニュース / 2024年9月11日 10時30分

奈良県は10日、「県立自然博物館をつくる会」(奈良市、解散)から預かった植物標本約1万点を誤って廃棄した問題で、同会の活動を引き継いだ「奈良植物研究会」(松井淳会長)に謝罪するとともに、経緯説明や対応などを求めた要望書に対し回答した。

回答書によると、県は平成13年に標本約1万点の寄贈を受け、県立大の建物内の一室でロッカーに入れて保管。その後、建物は解体することになり、物品整理の際に標本を取り出して部屋の床に積み上げた。令和5年に工事のため建物内の備品などを処分した際、標本が含まれていることを把握せず廃棄したという。

誤廃棄の原因について、「標本を管理しているという認識も失われ、引き継ぎに問題があった」と釈明。「自然史研究・教育に資する体制の創設に向けて取り組みを推進してほしい」とする同会からの要望に対しては、会の指摘どおり奈良県には自然史研究・教育を所管する体制が存在しないとした上で、「そのような体制が存在しないにも関わらず、寄贈を受けたことが今回の事態を招いた遠因。重要な自然史資料の散逸を防ぐには、そのような体制を整えている国や他の地方公共団体などへの寄贈が適切と考える」と返答した。

同会のメンバーらは「貴重な標本が失われたことを機に県として資料の保管について考えてもらえると思っていたが、回答からはその姿勢がみられず残念」と失望を隠せない様子だった。

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