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「犬のためになる?」「共生する時代」万博ペット同伴来場に喧々諤々 理事会決議持越し

産経ニュース / 2024年7月4日 12時3分

来年4月に開幕する2025年大阪・関西万博にペットとの同伴入場を認めるか否か、議論が紛糾している。万博のコンセプト「いのち輝く未来社会のデザイン」は人間に限ったものではないとして、万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)は昨年から条件などを検討し、今年6月27日の理事会で提案。しかし結論は次回以降に持ち越された。ペット同伴が認められれば万博として世界初だが、「ペットのためになるのか」との意見も噴出している。

「侃々諤々(かんかんがくがく)の議論だった」。万博協会の十倉雅和会長は6月27日の理事会後、ペットの同伴来場について交わされた議論をこう説明した。

万博協会は同伴来場の目的について「適正なペット同伴を普及・進展させる実証の場」と位置付ける。暑さや混雑を避けるため5月の平日計10日間に限り、3辺の長さの合計が120センチ以内のケージに入る犬を、1日あたり100匹を上限に、屋外エリアに入場することを認める-。そうした実施案を同日、理事会に提案した。

理事らからは「ペットと共生する時代を今回の万博から開こう」とする賛成論もあったが、「本当にペットのためになるのか」といった異論も。協会の案が限定的すぎるという意見や、ペットの入場が必要か、なぜ犬だけなのかという意見もあったという。

万博へのペット同伴入場は愛猫家の松井一郎・前大阪市長が一昨年夏ごろに要望し、万博協会が獣医師会の関係者らを中心とした委員会を立ち上げ、検討を続けてきた。

松井氏は在任中、記者団から自身の飼い猫を会場に連れていくか問われると「本人たち(飼い猫)は家を出たがらへんから、希望を聞かないといけない」としながらも、「命あるものすべてに寄り添うのが当然。ペットも入れるようにしてほしい」とした。

万博協会の副会長を務める大阪府の吉村洋文知事も、ペットの入場には賛成だとしている。

国内にはペットの同伴を認めているテーマパークもあり、ハウステンボス(長崎県佐世保市)では、飼い主に同意書の記入を求めた上で、犬と猫に限定し追加料金なしでの入場が可能だ。一方、東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市此花区)ではペットの入場を認めていない。

万博協会の十倉会長は「ペットと人の関わり合いという深い議論にもつながる。拙速にイエス、ノーで決めずにもう一度検討する」としている。(山本考志、石橋明日佳)

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