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大谷翔平選手の出身地、奥州市を訪れるファンの人気スポットは 市役所から小中学校が定番  味・旅・遊

産経ニュース / 2024年12月25日 8時0分

米大リーグで前人未到の50本塁打-50盗塁を達成、初のワールドチャンピオンに輝き、満票で史上初の3度目のMVPを受賞するなど異次元の活躍を続けるドジャースの大谷翔平選手(30)。出身地の岩手県奥州市には県内外からファンが押し寄せていると聞き、市内の大谷選手ゆかりの人気スポットを訪ねた。

実物大の右手握手像

最初は奥州市役所の1階ロビーにある応援コーナー。奥州市は鋳物の南部鉄器の産地として知られており、大谷選手が日ハム時代に鋳造された実物大右手の握手像が置かれている。ファンが握手像と握手しながら記念写真に納まる定番の場所だ。

12月11日、開庁時間の午前8時半にコーナーを訪ねた。午前10時すぎ、「名前や年齢は勘弁して」という山形市からの女性ファンが握手像との握手をスマホで撮影。「聖地巡礼です。この後は母校の花巻東高校に寄ります」とニッコリ。

ほぼ同時刻に20人ほどの団体。奥州市内の会議に集まった東北6県の担当者だという。秋田県からの男性は「東北で野球どころといえば(元プロ野球選手の)山田久志さんや落合博満さんが出た秋田だったけど、(米大リーグの)大谷翔平さん、菊池雄星さん、それに(千葉ロッテの)佐々木朗希さんの岩手にはもうかなわない」と苦笑い。

コーナー向かいの総合案内の女性職員は「バスツアーのルートに入ったようで団体さんもよく来ます。9日は九州から、10日は関西から。平泉町の中尊寺からきて花巻東高校に寄って花巻温泉に泊まるそうです。コーナーの来場者は平日の多い日で100人は超えると思います」と話す。

大谷選手の絶大な人気を受け奥州市は閉庁日の土、日も1階ロビーを開放している。「土日は受付で代表者名を書いてもらっています。大谷選手が50-50を達成した9月とワールドシリーズを初制覇した10月は1日約60人。個人は少なく、多くはご夫婦、家族連れ、団体と考えると、1日100人は軽く超えていた計算ですね」と生涯学習スポーツ課の鳥海友紀上席主任。

押し寄せるファン

2番目は出身中学の水沢南中学校。市役所から車で約10分。2年前に着任した本堂隆副校長が「大谷選手は花巻東高校の印象が強く奥州市出身が意外に知られていなかったから」と校内のゆかりの品や寄付された関連資料で職員玄関に展示コーナーをつくった。市役所と同じ握手像があり握手も可能で、家庭部の生徒手づくりの来校記念グッズがもらえるのが人気だ。

「来校者は北は北海道、南は九州から。ほとんどが年配のご夫婦や家族連れ。生徒たちは全国から注目されているという意識なのか、どこかしゃんとするようなった。あとは大先輩を見習い目標を決め向上心を育んでくれたら」と本堂副校長。

第3は出身校の姉体小学校。水沢南中から車で約5分、校舎に掲げられた「頑張れ!大谷先輩 僕らの希望」の横断幕を見るだけ。市役所-水沢南中-姉体小が定番化しているという。

押し寄せる大谷ファンは奥州市のにぎわい創出の大きなチャンスで、地元の期待も膨らんでいる。

(石田征広)

奥州市役所

JR東北新幹線水沢江刺駅から車で約15分、東北自動車道水沢インターチェンジから約9分。市役所1階ロビーは午前8時半~午後5時15分が開放時間。水沢南中は平日限定で事務室を訪ねるのが必須。

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