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「知的な生物」米カリフォルニア州でタコ養殖禁止法が成立「社会的な絆を大切にする」

産経ニュース / 2024年10月3日 18時28分

米カリフォルニア州ではタコの養殖を禁止した(写真と本文は関係ありません)

米カリフォルニア州でタコの養殖を禁止する法案が可決、成立した。「タコは知的な生物」などを禁止の理由にしている。米国で同様の禁止法が成立したのはワシントン州に続き2例目となった。

同法では、タコを知的で問題解決能力が優れ、痛みやストレス、恐怖、社会的な絆を感じる生物だと定義している。研究機関の分析結果も踏まえ、養殖時の閉じ込められた環境では攻撃的になって共食いをする傾向があることや、成長のためには体重の3倍に当たる動物性タンパク質を必要とするため、水産資源の枯渇につながるという危惧も明記している。

同法は州議会で超党派の賛成多数で可決され、9月27日にニューサム知事が承認した。

世界では、タコの漁獲量は減少傾向にある。日本も1970年代からタコの輸入を始め、現在は消費量の半分をモロッコやモーリタニアなどアフリカに依存しているが、価格が上昇している。安定供給するために養殖への期待がかかるが、ハードルは高い。日本やスペインなど伝統的なタコの消費国を中心に研究が進むが、飼料開発や共食い対策など多くの課題が残されている。

一方、タコの知性などを理由として、一部には保護の優先を求める意見もある。国際的な動物保護団体「コンパッション・イン・ワールド・ファーミング」は2021年、日本や米国など5カ国に対し、「タコの福祉を守る法律がない」として養殖技術の開発を停止するよう求める書簡を出した。

今回成立した同法について、「カリフォルニアは人道的な水産養殖のリーダーとなる」と意義を強調する現地報道もある。同様の法案が米上院やハワイ州でも提出されているという。

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