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あさま山荘事件 仲間へのリンチ事件も発覚 警視庁150年 59/150

産経ニュース / 2024年8月7日 7時0分

「連合赤軍」のメンバーが立てこもるあさま山荘を鉄球で破壊し、突入する警視庁の機動隊員=昭和47年2月28日、長野県軽井沢町

武装闘争による「暴力革命」を掲げる過激派はさらに先鋭化した。共産主義者同盟赤軍派は昭和44年11月、大菩薩峠事件で53人が逮捕され、「国際根拠地論」を唱えた一部はよど号ハイジャック事件で北朝鮮へ、一部は中東に出国。国内に残った赤軍派のメンバーと京浜安保共闘が「連合赤軍」を結成した。

連合赤軍は群馬県などの山岳部を拠点に軍事訓練などを行うが、警察の追及が山にまでおよび、47年2月19日、追い詰められた5人のメンバーが長野県軽井沢町の「あさま山荘」で人質を取って立てこもった。

長野県警、警視庁など延べ1万4千人が動員され、10日間の膠着(こうちゃく)の末、2月28日午前11時半ごろ、警視庁第2機動隊が突入。放水やクレーン車の鉄球で山荘の壁を破壊したが、犯人グループは散弾銃で応戦し、攻防は約7時間続いた。夕方、第9機動隊と長野県警の決死隊が人質の女性を救出し、5人を逮捕した。

銃撃で2機隊長の内田尚孝警視長=当時(47)、2階級特進=と特科車両隊の高見繁光警視正=同(42)、同=が死亡、27人が重軽傷を負った。民間人の男性1人も犠牲となった。

一連の事件で計16人が起訴されたが、「総括」と称した凄惨(せいさん)な集団リンチ殺人などで仲間12人を死なせていたことも発覚。新左翼運動は大衆の支持を失い、衰退した。

あさま山荘事件で逮捕された坂東国男容疑者(77)が超法規的措置で釈放され、現在も国外に逃亡している。(大渡美咲)

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