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大の里ラッピング列車に1000万円寄付の鉄ヲタ社長 オフィスは鉄道グッズだらけ

産経ニュース / 2024年6月12日 16時30分

大の里ラッピング列車を発案した朱孝さん=6月8日、千葉県習志野市(尾関裕撮影)

大相撲夏場所で優勝した大の里らをラッピングした列車が、今秋から新潟県の第三セクター「えちごトキめき鉄道」で運行されることになった。大の里が中高時代を過ごした同県糸魚川市への企業版ふるさと納税が原資だ。そこへ1000万円を寄付したのが、保険代理店「トリプルコンフィデンス」社長の朱孝さん(61)。千葉県内のオフィスを訪ねてみると、中はマニア垂涎の鉄道グッズであふれ、強烈な「鉄ヲタ」ぶりが伝わってきた。

オフィスは自称「習志野機関区」

朱さんのオフィスはJR津田沼駅に近い千葉県習志野市にある。物心ついたときから鉄道が好きで、各地を鉄道で旅したほか、貴重な鉄道グッズを収集してきた。「習志野機関区」と自称したオフィスでは、実際に使用された鉄道グッズが、壁などに約50点展示されている。急行列車の大型ヘッドマークをはじめ、今はなき修学旅行列車や特急列車の行先方向板もある。「鉄道模型も含めると200万円以上は使ったかな」と笑った。

ラッピング列車の主役となる大の里は、石川県津幡町の出身。自ら希望して相撲熱が高い新潟県糸魚川市への「相撲留学」を決め、同市の能生(のう)中学校から新潟県立海洋高校に進んだ。大の里にとって糸魚川は、多感な中高時代を過ごした第二の故郷といえる。

ラッピング列車を発案した朱さんは東京都調布市出身。オフィスは千葉県で、新潟には縁もゆかりもなかった。だが、えちごトキめき鉄道が令和3年7月から国鉄時代の急行型電車を走らせると、状況が変わった。

「形式は違うが国鉄の急行をこよなく愛していたため、懐かしさのあまりとりこになった。『MT54』と呼ばれる昔のモーター音がたまらない。急行ならではのボックス席でモーター音に耳を澄ますと、本当に心地よい」

毎月のように通い詰め

週末の通常運行だけでなく、えちごトキめき鉄道が企画した年越しの夜行運転、隣接する富山県への乗り入れなど、一時は毎月のように通い詰めたという。

幼少期から鉄道好きだった朱さんは、実はひいきの力士に懸賞をかけるほど大の相撲好きでもある。そこでひらめいたのが、同鉄道沿線の糸魚川を第二の故郷とする大の里のラッピング列車だった。

「糸魚川は北陸新幹線からJR大糸線への乗換駅で、大糸線は外国からの観光客が多い長野県白馬村につながっている。これから大関、横綱になるであろうご当地力士のラッピング列車は観光の目玉となり、地域に貢献できるのではないかと考えた」

地域をより盛り上げるため、鉄道会社へ直接出資するのではなく、自治体に寄付する企業版ふるさと納税の仕組みを活用することにした。糸魚川市の米田徹市長が好角家だったこともあり、話はトントン拍子で進んだ。

史上最速の初土俵から7場所目で優勝した大の里の昇進もトントン拍子である。夏場所は12勝で、大関昇進の目安となる3場所33勝まであと21勝。7月の名古屋場所、9月の秋場所で順調に力を発揮すれば、今秋の運行開始は大関昇進のお祝いムードのなかで迎えることになるだろう。(久保木善浩)

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