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馬の埴輪、プラネタリウム投影機など貴重展示てんこ盛り 戸田市立郷土博物館 埼玉館巡り

産経ニュース / 2024年6月17日 16時31分

先の大戦に関する展示資料 =埼玉県戸田市立郷土博物館(昌林龍一撮影)

埼玉県戸田市の「文化の要」として、図書館と併設された複合施設が昭和59年に誕生した。「荒川の流れと収穫の日々~低湿地のくらし~」をテーマに自然や歴史を常設展示しているのが特徴で、古民家を室内で再現するなど市街地にありながら民俗資料がリアルに楽しめる。貴重な投影機も並ぶなど珍しい展示をてんこ盛りで楽しめる「館」だ。

併設される図書館本館の3階部分が郷土博物館となる。入るとすぐに昔の戸田の渡しのジオラマ模型が置かれている。奥に進むと、古墳などから発掘された土器などを展示。貴重なのは、県南ではあまり見つかっていない「馬の埴輪(はにわ)」で、目が顔の脇になく前向きについているので、聞き伝えで作ったといわれている。

そして、ひときわ目立つ展示が、江戸時代後期の農家を再現した古民家。家具や人形で当時の生活を再現している。同館によると、県内では街並みを再現した展示をする郷土資料館や同博物館の例があるが、本格的な古民家建築の室内再現は珍しい。

生活展示では、同市は昔から生活で荒川の恩恵を受けているので、潮の満ち引きを利用する漁具などを展示している。

昭和に入ると、先の大戦で同市美笹中の敷地に陸軍高射砲部隊が編成され、その陣地になっていたことを示す展示があり、当時の服装や、人々の写真がある。同級生3人で来館した笹目小5年の男子児童(11)は、「地元の学校が戦争中に発射基地だったと知ってびっくりした」と感想を語った。

常設展示室から出た場所にプラネタリウム投影機「ミノルタ製MS-10AT」が置かれている。プラネタリウムデータブック2020によると、同機が現役で使われているのは全国で6施設のみ。このほか、博物館授業では別室で「火おこし」の体験もできる。(昌林龍一)

■戸田市立郷土博物館 

昭和59年に開館した総合博物館。荒川下流に位置する戸田市の歴史、漁業の道具などの民俗品を展示。特別展示室は企画系の展示を開催。建物は図書館と併設の複合施設で、平成21年に所蔵する史料を来館者が閲覧できるアーカイブズ・センターを開設した。

■アクセスガイド

戸田市新曽1707。JR埼京線戸田駅から徒歩9分。国際興業バス西川62、蕨54で戸田翔陽高校停留所から徒歩3分。tocoバス(西循環)で図書館・博物館停留所から徒歩1分。無料。午前10時~午後4時半。休館日は、第2・第4・第5月曜日、月末日、館内整理日、年末年始(上記日が祝日の場合は開館)。【問】048・443・5600。

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