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「故郷に帰れなくても仲間とお盆を」 高齢単身者多い横浜・寿地区で11日から夏祭り

産経ニュース / 2024年8月7日 15時46分

簡易宿泊所が集まる横浜市中区の寿地区で11日から「寿夏祭り」が開催される。14日に予定されているフリーコンサートの運営資金を今年はクラウドファンディング(CF)で調達した。関係者は「故郷には帰れなくても、仲間と過ごすお盆を楽しんでもらえるようにしたい」と話している。

CFの支援、目標上回る

関係者の話などによると、寿夏祭りは昭和50年ごろ、寿地区盆踊りとして始まった。昭和54年からはフリーコンサートが開催され、夏の寿地区を彩る一大イベントとして定着してきた。

開催費用は地域からの寄付などで賄ってきたが、状況が変わったのは昨年。新型コロナウイルス禍での中止などによって4年ぶりの本格開催となったが、寄付がコロナ禍前の7割程度に減った。

今年はより広く資金を募集すべく、フリーコンサートの運営費用として45万円を目標にCFで支援を呼び掛けたところ、目標を上回る52万5千円の支援が寄せられた。寿町フリーコンサート実行委員会の金子祐三さんは「続けてほしいという意思の表れ。とてもうれしい」と話す。

今年の夏祭りは11日に舞台・会場作りなどを行い、15日までカラオケ大会や盆踊り、物故者供養などを実施する。14日午後2時からはフリーコンサートが開催されるが、関係者がこだわるのはお盆の時期に開催することだという。

かつては多くの日雇い労働者が暮らす街として知られた寿地区だが、高齢化が進んだ現在は福祉の街となり、住民の多くが単身の男性という。寿夏祭り実行委員会の高沢幸男事務局長は「本来は故郷に帰る時期だけど、家庭の事情を抱えて帰れない人がいる。そういう人たちに、田舎には帰れないけれども、ここで仲間と過ごすお盆があるというようにしたい」と明かす。

「町を知ってもらう機会に」

フリーコンサートもまた、重要な役割を果たしている。金子さんは「寿町の周りをガラスの壁が取り巻いていて、内外の交流が少ない」と指摘。そのうえで「コンサートには町の外から老若男女が訪れてくれる。町のことを知ってもらう機会になっている」とその意義を語る。

今年のフリーコンサートには、渋さ知らズ▽川口真由美▽TEIYU CONNECTIONS(テイユウコネクションズ)▽遠峰あこと爛漫社中が出演予定。高沢事務局長は「一人でも多くの人に足を運んでもらえれば」と話している。(橋本謙太郎)

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