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「eスポーツ界の大谷翔平選手」輩出を 4月、千葉市に通信制サポート校開校へ

産経ニュース / 2025年1月9日 20時54分

eスポーツの魅力を語るNTTe-Sportsの井上裕晶事業開発部長=令和6年12月、東京都内(松崎翼撮影)

対戦型のオンラインゲームを競技として行う「eスポーツ」を実践的に学べる新たな教育機関「NTTe―Sports高等学院」が4月、千葉市中央区に開校する。チーム制のゲームを通じて社会性を育みながら、進学や就職活動に生かせるデジタルスキルも習得できる。将来の人生設計の幅も広がるとして関心が強まる。

「eスポーツ界でも、米大リーグの大谷翔平選手のような人材をぜひ、この学校から生み出したい」

同校を運営するNTT東日本グループ傘下の一つ、NTTe―Sports(東京都)の井上裕晶事業開発部長はこう強調する。

「ただ、あくまでeスポーツはデジタルスキルを身に付けるトリガー(きっかけ)だ。子供たちの可能性を広げ、将来、自分が進みたい道を探す力を養ってもらう」とも語る。

同校は通信制高校に通う生徒に単位取得や精神面での支援を行う「サポート校」という位置付けだ。

登校して授業受ける

とはいえ、日ごろは同校に登校する形を取る。

入学後はeスポーツに関する授業を週3日受ける。平日の残り2日は高卒の資格を得るため、英語や国語などの一般科目を学ぶ。

初年度は50人を募集する。eスポーツに打ち込める学習環境は整っている。1人に1台ずつ、快適にオンラインゲームができるような高いグラフィック性能を持つ「ゲーミングPC」が備わる。

東京大学のeスポーツ関係のサークルと連携し、ゲームのスキルが確実に上達するようなカリキュラムを組んだ。これらをこなすことで、勝つのに不可欠な論理的思考を身につける。

生徒同士で切磋琢磨しながら、「eスポーツ大会の甲子園」とも称される全日本高校eスポーツ選手権での頂点を目指す。

ホワイトハッカー講座も

eスポーツは、官公庁や民間企業が求めるサイバーセキュリティーに関わるスキルアップにもつながると期待される。そこで、同校ではサイバー攻撃に対処する「ホワイトハッカー(正義のハッカー)」になるための講座も用意する。

中学時に不登校だった生徒の新たな居場所としての役割も期待される。県内での不登校生徒数は8587人(令和5年度)。前年度から約1100人増えた。

開校を前に同社員は千葉市の全中学校を訪ね、進路担当の教諭らと対話し、現状の課題点を洗い出した。

「どのクラスにも1、2人は不登校生徒がいると聞いた。eスポーツは、興味を持ってもらえればこうした引きこもりがちな子供が、部屋から出て、学校に通えるようになる原動力にもなる」(井上部長)

NTT東の県内グループ企業では、卒業生への就職枠を設ける計画だ。

井上部長は「デジタル人材として成長した子供たちを地域の経済圏に還流させ、活性化につなげたい」と夢を描く。(松崎翼)

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