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仏リヨンで開催のもう一つの〝五輪〟挑戦 花井優里さん「愛情込めた料理を世界へ」

産経ニュース / 2024年8月29日 19時24分

国際大会に向け、特訓を重ねる花井優里さん=横浜市西区

パリ五輪、パリ・パラリンピックで盛り上がるフランスで開かれるもう1つの〝五輪〟に横浜の若手女性が挑む。リヨンで9月10日から始まる「第47回技能五輪国際大会」の西洋料理部門に日本代表として出場する横浜ロイヤルパークホテルの花井優里さん(21)。家族の後押しを受け、「愛情を込めた料理を食べてもらいたい」と休み返上で特訓を重ねている。

「いつもより高い難易度」

大会は、1950年にスペインの職業青年団がポルトガルと技能を競ったことを起源とし、日本は62年の第11回大会から参加している。現在はほぼ隔年で開催されている。新型コロナウイルス禍中の前回大会は2022年に時期をずらして世界各地で分散開催したため、選手が一堂に会しての大会は5年ぶりとなる。日本勢は自動車工や理美容、接客業など60以上の職種でエントリーしている。

花井さんが代表を務める西洋料理部門は4日間にわたって競技が行われる。魚をさばくなどの技能審査や十数人の審査員が数種類のメニューの中からランダムに注文して食事を出すレストラン形式の審査もある。断面がフランス国旗のトリコロールカラーになるケーキを作る課題も出ているという。偶然にも今回は〝美食の街〟といわれるリヨンでの開催。大会の公式指導員からは「いつもより難易度が高め」とアドバイスを受けた。

大会に向けて午前9時から夕方までベテランシェフから直接指導を受け、さらに午後8時くらいまで一人で試作を重ねる毎日。入念な仕込みや調理の手順を練り上げないと、限られた時間内に料理が仕上がらないほどの課題量に、効率的に作業をこなす方法を試行錯誤している。

お守り「最後の一押し」

夏休み返上の特訓で実家の名古屋市には帰省できなかったが、台風が接近した15日には両親が横浜まで会いに来てくれたという。父、孝仁さん(52)は「努力して、できることを尽くしたときに、最後の一押しになるから」と箱根神社のお守りを手渡してくれた。花井さんは「(父は)神頼みなんて信じないタイプなのに」といいながらも、お守りをスマートフォンなどを入れたポーチに大事そうに忍ばせた。

腰痛で現地観戦を断念した孝仁さんからはLINE(ライン)で長文のメッセージも届いた。励ましの言葉はこう結んであった。「金(メダル)よりも大事なこともあるから堂々と楽しんで来い」-。

料理人を目指した小学生のときから掲げていた国際大会への出場。花井さんは「愛情を込めた料理を世界の人に食べてもらうことが一番の楽しみ。同世代の世界の料理人たちと友達になりたい」と話した。(高木克聡)

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