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生まれ変わった馬事公苑、9月23日「愛馬の日」 パリ五輪日本代表の活躍も追い風 現着しました!

産経ニュース / 2024年9月21日 18時26分

リニューアルで、新たに開設されたホースギャラリー=9日、東京都世田谷区の馬事公苑(吉沢智美撮影)

パリ五輪総合馬術団体で銅メダルを獲得した「初老ジャパン」の活躍で、改めて注目を浴びた日本の馬術。その「殿堂」と呼ばれているのが、東京都世田谷区上用賀の「馬事公苑」だ。昨年、市民に馬術へ親しみを持ってもらうための施設を拡充し、リニューアルオープン。今月23日には、「愛馬の日」にちなんださまざまなイベントも開催される。

ドーム4個分

東急田園都市線の用賀駅からバスで揺られること約10分。「農大前」で下車し、広い通りを進むと馬事公苑の立派な門構えに出合う。東京農業大などもある世田谷の住宅街に近接する敷地は、東京ドーム4個分にも及ぶ広さで、芝生や緑豊かな歩道、そして数多の馬が駆ける馬場がある。

パリ五輪で活躍したメンバーの1人、戸本一真選手は、日本中央競馬会(JRA)馬事公苑職員の肩書も持つ。同苑の遠野哲史・総務係長は、「色々な方から祝福の言葉や取材があった。パリ五輪の反響をすごく感じている」と話す。

施設は昭和15年、馬事振興の拠点としてオープンし、騎乗訓練などが行われていた。戦時中には「修練場」と名前が変わったが、29年にJRAが発足すると、再び馬事公苑の名称に戻った。39年、令和3年と、2度にわたる東京五輪で馬術競技の会場となり、現在もさまざまな大会やイベントが開催されている。

皇室とも関係が深く、在位中の上皇さまと上皇后さまが4度にわたって足を運ばれたほか、昨年のリニューアルオープンの記念行事には、日本馬術連盟の名誉総裁を務める常陸宮妃華子さまがご臨席。また宮内庁車馬課の「主馬(しゅめ)班」と呼ばれる専門の職員らによる、古式馬術の披露の場にもなってきた。

憩いの場にも

大規模改修は、東京五輪に向けて国際大会基準を満たすための整備(第1期)と、五輪後に公園として活用するための工事(第2期)に分けて行われ、休苑期間は平成28年から約7年に及んだ。

昨年11月、「馬のいる緑豊かな都市公園」として生まれ変わった。広大な芝生の広場や、開苑当初からある原生林の中を満喫できる歩道など、地域住民の憩いの場所となっているゾーンがあるほか、馬や馬術関連の書籍が読めるライブラリー、乗馬のシミュレーターなどを併設した「ホースギャラリー」も新設。利用者が長時間、滞在できるようにした。

もちろん、競技会場となる屋内外のアリーナや、厩舎なども完備。馬事公苑には約70頭の馬が所属しており、午前中の早い時間帯などには、練習場にいる馬と間近に触れ合うチャンスもありそうだ。

歴史、文化感じて

今月23日には、秋の恒例行事である「愛馬の日」のイベントが8年ぶりに開催される。乗馬体験のほか、流鏑馬(やぶさめ)や、宮内庁車馬課主馬班による打毬(だきゅう)、母衣引(ほろひき)など、「伝統馬事芸能」も見どころだ。

遠野さんは「華麗で迫力のある演技を披露してもらうので、一般来園者の方に馬の魅力を歴史的、文化的側面からも理解してもらえたら」と話す。戸本選手らによる馬術エキシビションや、トークショーも開催予定で、「せっかくの機会。馬に愛着を感じてもらえるようなイベントを展開したい」と意気込む。(吉沢智美)

【馬事公苑】 世田谷区上用賀2の1の1。開苑時間は、午前9時から午後5時まで(11~2月は午後4時まで)。年中無休。小田急線経堂駅から徒歩20分。東急田園都市線用賀駅から渋谷駅行き・祖師ケ谷大蔵駅行きバス「農大前」で下車し、徒歩3分。問い合わせは、03・3429・5101。

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