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「東西文化融合の美を感じて」〝花の建築家〟ダニエル・オスト氏展覧会 京都で25日から

産経ニュース / 2024年10月19日 8時0分

峰玉亭の前で竹で編んだ花器に植物を添えるダニエル・オスト氏=10月18日、京都市北区のしょうざんリゾート京都(山田耕一撮影)

「花の建築家」と称されるベルギーの世界的フラワーアーティスト、ダニエル・オスト氏の展覧会「竹と花の奏宴」が10月25日から「しょうざんリゾート京都」(京都市北区)で開催される。来日したオスト氏は、秋が深まりゆく洛北の名庭で作品作りのイメージを膨らませながら、「作品が語り掛けるメッセージを来場者それぞれが自由に感じてもらえれば」と語る。

1955年、ベルギーで生まれたオスト氏は祖父母の影響で幼少の頃から植物に親しむ。洗練された芸術性は早くに開花し、20代から数々の権威ある世界大会で賞を獲得してきた。ベルギー王室の結婚式や万博などで装飾を手がけるほか、世界各地の歴史的建造物を舞台に作品を発表。「花の建築家」と称され、国内外で高い評価を得ている。

日本ではこれまで、世界文化遺産の京都・仁和寺、東寺、金閣寺などで「東西文化の融合」をテーマに独自の世界観を表現し、大きな反響を呼んできた。

今回の舞台は昭和30年代に迎賓館として建てられた数寄屋造りの「峰玉亭」。美しい苔(こけ)庭に囲まれた竹の御殿だ。空に向かって真っすぐ伸びる北山台杉や紀州石などが点在する日本庭園の造形美に息をのんだオスト氏が会場に選んだ。

これまでは植物で花器を作っていたため朽ちて消えてしまっていたが、竹で編めばその造形を残せるとして、自身がデザインした竹籠の制作を人間国宝の竹工芸作家、藤塚松星(しょうせい)氏らに依頼。そのコラボレーションも大きな見どころとなる。

「竹の持つしなやかさや強さ、美しさは人間の持つたくましさや生命力に通じる」と竹の魅力を語るオスト氏。その竹で作ったさまざまな花器にランや菊など約50種類の花を生ける構想という。「刻々と変化する庭と、変わらず存在し続ける建物。竹で編んだ不変の器と、そこに生けられた自然の花-。その2つの世界の〝共鳴〟を会場で体感してほしい」と力を込める。

峰玉亭の各部屋に加え、苔庭にも作品を点在させて展示する予定で、夕方からはライトアップも行う。オスト氏は「秋の京都で庭園と作品の両方の美しさを愛でることで、東洋と西洋の文化の融合と普遍の美を感じてもらえれば」と来場を呼びかけた。

ダニエル・オスト「竹と花の奏宴」 10月25~30日、京都市北区の「しょうざんリゾート京都」で。午前9時~午後8時(午後5時から夜間ライトアップ)。前売り券は5千円。当日券は5500円(小学生以下は無料)。問い合わせはダニエル・オスト事務局(03・6278・8145)。詳しくは展覧会公式WEBページ。

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