未承認のED治療薬「バリバリ」販売 成分含有量、正規品の最大5倍

警視庁外観＝東京都千代田区

国の承認を受けていない勃起不全（ED）治療薬をアダルトショップで販売したとして、警視庁生活環境課は12日、医薬品医療機器法違反の疑いで、東京都豊島区池袋のアダルト商品販売会社「韮沢商事」代表の男（80）と、法人としての同社を書類送検した。「自分で飲んでみてよかったので店に置くようになった」と容疑を認めている。

同課によると、男は中国から治療薬を仕入れ、「バリバリ」などの商品名で、「効果はすごい」「元気になる」などとうたい同社の渋谷区内のアダルトショップで販売。サプリメントとして売っていたが、鑑定の結果、医薬品成分「シルデナフィル」が含まれており、含有量が正規の治療薬の5倍程度のものもあったという。健康被害は確認されていない。

販売価格は1錠1200円ほどで、令和4年9月ごろから8千錠以上を販売し、800万円以上を売り上げたとみられる。

書類送検容疑は5年12月～6年3月、未承認の医薬品「バリバリ」計12錠を顧客3人に販売した上、同5月、店舗で576錠を保管したとしている。