宅配キット「おうちでふくのわ」 障害者らが丁寧に手作り ふくのわ(4)
産経ニュース / 2024年10月9日 12時10分
古着の寄付を募ってリユースし、その収益でパラスポーツを応援する「ふくのわプロジェクト」(産経新聞社主催)。配送会社の集荷を利用し、自宅に居ながら寄付できる宅配キット「おうちでふくのわ」(2500円、往復送料込み)が人気だが、そのキットの製作現場は、障害者らの丁寧な手作業によって支えられている。
フロアに「カサッ、ササッ」と紙がこすれる音が響く。障害者のための就労継続支援B型事業所「ワークセンターひかわ」(東京都渋谷区)では令和2年から、宅配キット作りを担っている。作業を繰り返す手元には、専用の着払い伝票や説明書が封入されたキットがズラリ。
「2、3カ月で約1000セットを完成させる。衣類寄付の専用袋を入れるのですが、扱いが少し難しい」。そう説明するのは施設長の野崎克己さんだ。
最大25キロの衣類が入る特大サイズの袋には、破れないよう強度がある紙を採用。A4サイズの封筒に入れるために小さく折り畳むが、紙が元に戻る力で封筒を破いてしまうことがある。そのため、折った後に〝重し〟を置くひと手間を加える。そうした工夫と丁寧さが、ふくのわを支えている。
野崎さんは「渋谷区はパラスポーツが盛んで、利用者も親しんでいる。作業目的がそのパラスポーツ支援と明確なので、楽しく取り組む意欲になっている」と話している。
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