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変わる神戸のウオーターフロント、「TOTTEI」を地域活性化の起爆剤に

産経ニュース / 2025年2月12日 11時59分

「GLION ARENA KOBE」の内部。最新の映像・音響機器が導入されている=神戸市中央区

神戸の海の玄関口、神戸港のウオーターフロントが大きく生まれ変わろうとしている。かつては港湾施設が立ち並んだ新港地区(神戸市中央区)の新港第2突堤では、4月に1万人収容の新アリーナがオープンする。運営会社は同突堤を「TOTTEI(トッテイ)」と命名。新アリーナと隣接の緑地パークで年間300万人の来訪を目標に掲げており、観光拠点として注目が集まっている。(香西広豊)

イベント誘致好調

「すばらしい施設の魅力を最大限に発揮できるよう尽力したい」。新アリーナ「GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)」と緑地パークから成る「神戸アリーナプロジェクト」を運営する「One Bright KOBE(ワンブライトコウベ)」社長の渋谷順氏は、1月の新アリーナ内覧会でこう意気込みを語った。

プロバスケットボールBリーグ2部、神戸ストークスの本拠地として活用する新アリーナには、音楽ライブなど多彩なイベントに対応できるよう国内アリーナ最大規模の壁面ビジョンを設置。天井からつり下げられ、どの座席からでも映像が楽しめる「センターハングビジョン」も導入した。

館内設備充実の狙いについて、渋谷氏は「アリーナの魅力で多くのイベントを誘致し、稼働率を上げることが安定した運営と集客に不可欠」と説明。初年度のアリーナ予約状況は約8割で、好調に埋まっているという。

三宮から回遊性

新港地区は昭和60年代まで神戸港の物流拠点としてにぎわったが、貨物船の大型化やコンテナ輸送の増加などで港湾機能は沖合のポートアイランドや六甲アイランドに移っていった。

転機となったのは平成23年。神戸市が同地区周辺を「都心・ウオーターフロント」と位置付けた再開発構想をとりまとめ、観光事業者などの誘致に着手した。

27年に第2突堤の西側にある第1突堤に天然温泉旅館がオープン。令和3年には同突堤に複合商業施設「神戸ポートミュージアム」が開業し、施設内の水族館「アトア」は人気の観光スポットとなった。

TOTTEIは神戸市中心部のJR三ノ宮駅などから近く、周辺エリアの商業関係者からは回遊性向上を期待する声もある。JR西日本ソリューション営業企画部の田中恭介氏は「鉄道事業で培った総合力で協力していきたい」と意気込む。

六甲山と港を一望

新アリーナと並ぶTOTTEIのもう一つの柱が入場無料の緑地パーク「TOTTEI PARK(トッテイパーク)」だ。三方を海に囲まれた約6千平方メートルのエリアに、緑に覆われた高さ10メートル超の建物を建築。屋根からは六甲山の山並みと神戸の港の景色が一度に楽しめる。バーベキューレストランやオリジナルビールの醸造所なども整備される。

パークの中心施設を設計した畑友洋建築設計事務所代表で神戸芸術工科大准教授の畑友洋氏は「海と山、空に連なる屋外劇場のような地形を巧みに生かした、神戸ならではの体験ができる場を目指している」と話す。

年間300万人の来訪目標のうち、新アリーナは100万人で、残りの200万人が緑地パーク。渋谷氏は「非常に高いハードル。パークの魅力で人を集めないといけない」とし、イベントの充実に向けた準備に注力しているという。

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