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慶応大で福沢諭吉の特別展 新たに収集の資料を展示 時事新報の書簡も公開

産経ニュース / 2025年1月18日 17時19分

展示されている福澤かるた(未裁断)=15日、東京都港区の福澤諭吉記念慶応義塾史展示館(酒巻俊介撮影)

慶応大三田キャンパス(東京都港区)の図書館旧館で、明治時代の啓蒙(けいもう)思想家で慶応義塾を創立した福沢諭吉にまつわる資料などを集めた特別展が行われている。福沢が創刊し、産経新聞の源流の一つとなった「時事新報」に関する書簡も公開された。2月8日まで。

開催されているのは、慶応大が昨年新たに収集した慶応大や福沢関係の資料を公開した「慶応義塾福沢研究センター新収資料展2025」。

時事新報に関する展示資料は、福沢が明治18(1885)年ごろ、彫刻家・漆工芸家の堀田瑞松(ずいしょう)に宛てた書簡。当時、東京・日本橋付近にあった時事新報社の社屋拡張のため、隣接する堀田の漆屋を譲ってもらえるように依頼する内容だ。

同社はその後、昭和30年に産経新聞東京本社と合同。昨年、臨時株主総会で解散を決議した。

展示の目玉は、7代目塾長で、上皇陛下の皇太子時代に教育係を務めた経済学者、小泉信三が大正8(1919)年、普通選挙に反対する親友に送った書簡だ。センターの都倉武之准教授は「普通選挙がいかに必要なのかを痛烈に書いている。丁寧に読むと面白さが見えてくる」と語る。

OBの文豪、永井荷風を主幹に創刊された『三田文学』の資料や、昭和31(1956)年の豪メルボルン五輪のボート競技に参加した慶応大端艇部に関する文書やボート「KEIO号」の再現模型なども展示された。

特別展について、都倉氏は「歴史の中で、人の営みが重ねられて今がある。過去を通して現在を考え直すきっかけにしてほしい」と話した。

入場無料。午前10時~午後6時。日曜、祝日は休館。(宮崎秀太)

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