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兵庫県議会の「みそぎ解散」はあり得るか 維新・吉村氏がけじめ要求、県議賛否入り乱れ

産経ニュース / 2024年11月22日 8時0分

兵庫県議会が全会一致で不信任を決議した斎藤元彦知事(47)が出直し選で再選を果たしたことで、県議会各会派の動向に注目が集まっている。斎藤氏は「ノーサイド」を強調して融和姿勢を打ち出すが、日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は「筋が通らない」と議会側の〝みそぎ〟の必要性を指摘。維新の県組織に知事選の総括を求めるとともに県議会の「自主解散」にも含みを持たせた。

「議会は斎藤さんを完全否定し、兵庫県民は斎藤さんを信任した。ということは『議会不信任』に当たるんじゃないか」

吉村氏は17日の知事選で斎藤氏が返り咲いて以降、会見で県議会の責任論に何度か言及した。けじめのつけ方の一つとして、特例法に基づく地方議会の自主解散も視野に入れているとみられる。

福岡県中間市で前例も

特例法は、議員の4分の3以上が出席し、出席議員の5分の4以上の賛成で自主解散できると定める。総務省によると、平成19年度から令和5年度までの自主解散は全国で9件。大半が経費削減の観点から首長選と議員選を同日実施にする目的で行われたが、生活保護費の不正受給事件をチェックできなかった責任が議会にもあるとして自主解散した福岡県中間市議会のような「みそぎ」ケースもある。

もっとも、兵庫維新は県議会最大会派の自民党(37人)に次ぐ第2会派(21人)で、過半数にも届かない。ある維新県議は「自主解散は理解できない。各県議は次の選挙で審判を受ければいい」と否定的だ。

一方、自民の中堅県議は「議会も責任を取るべきだ。自主解散も検討に値する」と今回の民意を重く受け止める。これに対し自民のベテラン県議は「今大事なのは県政の混乱収束。解散すれば、さらに混乱するだけ」とした。同じ会派でも思惑はさまざまに入り乱れている。

第3会派の公明党(13人)の若手県議は「民意が重いのは当然だが(斎藤氏との向き合い方は)政策ベースで判断していくことになる」と冷静に話す。自主解散については「そんな世論が盛り上がれば別だが、それならもう一度、斎藤氏の不信任を出す方が自然だ」と述べた。

第4会派の「ひょうご県民連合」(8人)の県議は「不信任を出したときとは状況が違う。斎藤氏は『生まれ変わる』と言っているから、それからの判断だ」としばし静観の構えだ。

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