「自分しかできない刑事の仕事を」板橋署刑事課・佐々木一徳警部補(55) 都民の警察官
産経ニュース / 2024年8月13日 20時1分
「事件を選ばず、やれることは全部やる」。20年以上刑事として働く中で、その思いは強くなった。被疑者はなぜ犯行に及んだのか。探求心を忘れず、「被害者のために」という思いで職務に励む。
公務員になろうと考えていたところ、警視庁に勤める親族に勧められ、警察官に。初めは10年以上、地域警察官として交番に勤務したりパトカーに乗ったりしていた。
同じ地域警察官の上司を目標に働いていたが、平成12年ごろ、東京都内では外国人による犯罪が活発化。当時勤務していた目白署でも検挙に向けたプロジェクトが始まり、その一員に選ばれたことが、刑事の道の始まりだった。
国際捜査課(当時)の捜査本部で2年ほど、中国人による現金輸送車襲撃事件に携わることに。初めて聞き込みをしていく中で、犯人らがあだ名で呼ばれていることが判明して逮捕に近づき、「情報が肝」と感じた。取り調べの立ち会いにも入ってノウハウも学ぶなど捜査全般に関わり、犯人を逮捕したときの喜びもひとしおだった。
以降、「与えられた仕事をやろう」と刑事として働くことを決意。経験を積む中で、「犯人は噓をつく。被害者からきちんと被害状況を聞き取ることが大切」と実感し、刑事という仕事の面白さも分かってきた。
田園調布署で勤務していた5年ほど前には、大学の更衣室での窃盗事件を担当。防犯カメラに映る人物を一人一人確認し、学外の犯人の男を割り出して、青梅市まで追って逮捕した。その後、他の学校で行っていた余罪も多数判明。「(被害者らは)身内の犯行と思っていたから、違うと分かったという意味でも良かった」と振り返る。
提供してもらった防犯カメラ映像が捜査に役立った際には、感謝を伝えることも忘れない。次の事件発生時の協力もお願いしている。すべては事件解決のためだ。
「真実の方向性が見えれば、被害者の方も安心できる」と妥協しない大切さを後輩刑事にも伝えながら、「自分しかできない刑事の仕事を全うしたい」と決意を新たにしていた。(前島沙紀)
ささき・かずのり 相模原市出身。昭和62年入庁。立川署、目白署、第2機動捜査隊などを経て、令和2年から現職。家族は妻と息子3人。休日はゴルフに行ったり、三男の少年野球の試合を観戦したりして気分転換している。
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