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核のごみ地層処分テーマに北海道寿都町で町民向けシンポ 片岡町長「住民投票で答え」

産経ニュース / 2024年11月15日 22時15分

多くの町民が参加した高レベル放射性廃棄物地層処分事業シンポジウム=15日午後7時すぎ、北海道寿都町(坂本隆浩撮影)

原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定にかかる文献調査が行われた北海道寿都(すっつ)町で15日、地層処分をテーマにした町民向けのシンポジウムを開催した。町民138人が専門家の意見に耳を傾けた。

シンポジウムでは、原子力発電環境整備機構(NUMO)の担当者が地層処分と文献調査の概要を説明した。

専門家の立場で登壇した北海道教育大の岡村聡名誉教授は、フィンランドの地層処分場の取り組みを紹介した上で「寿都町の岩盤は北欧と異なり、全域が強度や透水性など不均質であり、天然バリアとしては不向き」などと述べた。

また、環境地質学を専門とする日本大学文理学部の竹内真司教授は、国内外で確認されたウラン鉱床と地層処分との類似性などを示し「地層処分は技術面だけでは解決できない。社会納得性の醸成が大事だ」などと語った。

片岡春雄町長はシンポジウム終了後に「賛成か反対ではなく、地層処分を自分ごととして町民がどう考えるか」と述べ、複数回にわたり町民対象のシンポジウムを開催する考えを示した。

また、文献調査の次の段階にあたる概要調査について片岡町長は「私が決めることではない。住民皆さんの理解度を含めて判断したい。寿都町は住民投票で答えを出す。その出た答えに私は従う」と述べた。(坂本隆浩)

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