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夏の冷えにピリリと「ショウガ」 かき氷、ホットサンドでも発揮する存在感

産経ニュース / 2024年8月18日 8時0分

「銀座のジンジャー」の店内にはドライ・ジンジャーシロップ(右)などを購入できるショップもある(斉藤佳憲撮影)

エアコンの効いた室内で過ごし、夏なのにかえって体を冷やしすぎてしまう…。そんな時期にあえて取りたいのが、体を温める働きがあるとされる「ショウガ」だ。冷たいかき氷のシロップからホットサンドまで。ピリリと存在感を発揮している。

暑い日差しが降り注ぐなか、観光客でにぎわう東京・銀座。その一角にあるカフェ「銀座のジンジャー」の店先に、「氷」と書かれた小さな垂れ幕が揺れていた。

かき氷が人気で、8月のこの時期は8種類を展開する。そのうちショウガ(ジンジャー)を使ったものは5種類ある。

目玉となるショウガづくしのかき氷は、ジンジャーミルクの上に、ふわりと氷を重ね、ショウガのシロップがかけてある。さらに氷の中にもショウガを使ったゼリー。トッピングには、はちみつで煮込んだ刻みショウガ。さらに、練乳と生クリームを合わせて細やかな泡状にした「エスプーマ」が氷の上にのり、まろやかな味わいにまとめる。口に入れると、はちみつの甘さを押しのけるようなショウガのピリリとした辛さと香りが、鼻へ抜けていった。

ショウガとオレンジを合わせたジャム(コンフィチュール)を上からかけて味わうかき氷もある。かんきつの甘酸っぱさはショウガの風味と相性がよく、さっぱりと味わえた。夏場はこれらのかき氷を目当てに入店3時間待ちになることもあるという。

「ジンジャーには体を温める成分があり、夏風邪の予防にもおすすめです。かき氷にも使ったシロップをお湯で割って飲んでも体が温まります」と店長の木下恵美子さんは説明する。

パウダーが好調

食卓では「薬味」として使われてきたショウガは、漢方の生薬としても用いられている。

「冷房などによる悩ましい〝夏冷え〟に効果的な対策は、加熱したショウガの摂取です」と語るのは、漢方女性外来のある「イシハラクリニック」(東京都江東区)の副院長、石原新菜(にいな)さんだ。

石原さんによると、ショウガを加熱したり、乾燥させたりすると、内臓機能を活発にする働きのある成分「ショウガオール」が生成される。食事に上手に取り入れることで、内側から体が温まる。

そのような「ショウガオール」の働きが注目されているようだ。

食品原材料メーカー「池田糖化工業」(広島県福山市)は、ショウガから抽出した粉末「ジンジャーエキスパウダーE」を食品メーカーなどに平成28年から販売。今年4~7月の販売実績は昨年同期の2倍以上に伸びたという。

同社の担当者は「ショウガは〝夏冷え〟対策に摂取したい食べ物として広く認知されている。猛暑で冷房が欠かせないなか関心が高まり、新たな需要を獲得できていると考えている」と話す。

消化吸収助ける

コーヒーチェーン「サンマルクカフェ」でもショウガを使ったホットサンドが期間限定で発売中だ。

チキン竜田にショウガしょうゆソースをかけたもので、同社の担当者は「ショウガは香りや味を楽しめるだけでなく、消化吸収を助ける効果も期待されています」と話した。(竹中文)

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