筆記試験対策や自己分析、夏季休暇で就活準備を進めよう プロが指南 就活の極意

夏休みをどう過ごすかが就活の成功を左右する（岩崎叶汰撮影）

８月に入り、ついに夏季休暇を迎えました。長期休暇のため、思いっきり遊んでから就職活動を行おうと思っている学生も多いのではないでしょうか。遊ぶことは否定しませんが、ぜひとも「就活生」という自覚を持って夏季休暇を過ごしましょう。

企業との接点を持つ

夏季休暇中に多くの就活生が参加するもの－。それは「インターンシップ」です。短いものでは半日から１日、長いものでは２週間など、企業によって日程や内容は異なりますが、企業・職種の実態を知れる絶好の機会です。インターンシップに参加される学生は、多くのことを企業から吸収できるよう、積極的な姿勢で臨んでください。

ここまで読んで、「私はインターンシップに参加しない…」と不安になった方もいるのではないでしょうか。大丈夫、ご安心ください。夏季休暇中にできることはインターンシップだけではありません。オープンカンパニーや仕事体験など、インターンシップ以外でも企業と接点を持つことは可能です。オープンカンパニーや仕事体験はエントリーだけで参加できることも多いので、対策が不十分でも参加が可能です。

不安ある人ほど早めに

また、インターンシップと同様に、もしくはそれ以上に重要な取り組みがあります。それは「自己分析」と「筆記試験対策」です。インターンシップに参加できず、なかなか就職活動モードに入れていない皆さんは、ぜひこの２点に取り組んでみてください。なぜ「自己分析」と「筆記試験対策」をこの夏季休暇から取り組まなければならないのか？その重要性を説明いたします。

①自己分析

就職活動において、基礎となる部分です。ＥＳ（エントリーシート）や履歴書では必ずと言っていい程、「自己ＰＲ」「学生時代に頑張ったこと」を記載する欄があります。また、面接でも同様に皆さん自身のことをたくさん質問されます。一般的には「志望動機」や「やりたい仕事」など仕事に関する質問は２割、自分自身に関する質問が８割と、圧倒的に皆さんのことを問われる機会が多くあります。そのような状況において準備もせずに「何となく」で記載・回答することは危険な行為です。

企業の採用担当者は人を見抜くプロです。皆さんの準備不足や場当たり的な発言の真意は一瞬で見抜かれ、皆さんの評価は落ちることも珍しくありません。また、自己分析は今までの入試勉強とは異なり、「考えること」が圧倒的に多くあります。「私の強みは何か」「なぜそれが強みなのか」など、自分自身を客観視して把握することが必要です。これらの作業を行うには、慣れていない学生ほどある程度の時間を有することになります。短くても１カ月、長い方では半年以上自己分析に時間がかかるケースもあります。その為、本選考直前になって自己分析をしても間に合わない学生もいますので、夏季休暇中に自己分析をしておくと良いでしょう。

②筆記試験対策

最近は選考過程で筆記試験を導入している企業が圧倒的に多くなってきております。なぜここまで筆記試験が導入されているのか、それは「学生の絞り込み」が目的だからです。大手企業にもなるとエントリー者数が数万人にもなります。そのような状況で、企業の採用担当者が１人ひとりのＥＳや履歴書を読むことは、物理的に不可能です。

では、どのように学生を絞り込んでいくのか、それが筆記試験なのです。「筆記試験で受験者の中で偏差値５５以上の成績を出した学生が次の選考に進める」などといった基準を設けて、学生の絞り込みを行っているのが実態なのです。筆記試験は自分自身の人間性が評価される前に選考から脱落してしまうため、非常にもったいないことです。筆記試験はセンスではなく努力でカバーできますので、不安な学生ほど対策を早期から始めるようにしましょう。

このように「自己分析」と「筆記試験対策」は本選考を突破する上で欠かせない要素です。現在の置かれた状況を理解し、危機意識を持って就職活動の準備・対策を進めるようにしてください。（「内定塾」講師　齋藤弘透）

ここ十数年で新卒の就職活動も大きく変化してきました。今年は特に変化の年になります！新卒の就職活動は、世の経済状況や世相を反映しやすく、年によって状況が異なります。東京、名古屋、大阪の主要都市を中心に全国１２校舎を持つ、就活塾・予備校最大手の「内定塾」講師が、就活事情の最前線をご紹介します。

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