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古代のチーズ「蘇」にちなんだご当地グルメを開発 「チーズ始まりの地盛り上げたい」

産経ニュース / 2025年1月27日 12時27分

食べ歩き用のカップに入ったスコーン(左)やプチマフィン

飛鳥時代の都・藤原京が築かれた奈良県橿原市が、当時の宮廷貴族に珍重された古代のチーズ「蘇(そ)」にちなんだご当地グルメの開発を進めている。4月に2025年大阪・関西万博が開幕したり、橿原市も来年に藤原宮跡などの世界文化遺産登録を目指したりと、訪日外国人客(インバウンド)誘致に向けた機運が高まっている中、市は「食」を通じてさらなるPRを図る。

蘇は牛乳を煮詰めて固めた乳製品で、飛鳥時代に大陸から伝わり、薬用や美容などに用いられたとされる。市は「蘇発祥の地」をアピールし、昨年度からチーズや県産食材を使った商品開発に取り組んでおり、今年度はスイーツや和洋食など市内16店舗が参加。チーズケーキやピザなど37メニューがそろった。

今年度は特に、藤原宮跡や古い町並みが残る今井町などで食べ歩きができるよう「カップ イン チーズグルメ」と銘打って、カップ入りの商品開発に重点が置かれた。市内のホテルで16日に開かれた新商品のお披露目会では、スコーンを細長く焼き上げてチーズクリームにつけるスタイルの商品、県産サツマイモを練りこんだチーズケーキなどが紹介された。

カップ入り以外でも、塩こうじとチーズでうまみを引き立てたハンバーグ弁当、県産の切り干し大根を使ったチーズ入りホットドッグが登場。県産米の米粉とチーズクリームを使ったもっちり感のあるケーキなども並んだ。

市観光協会の松井昌宏事務局長は「国内外の人が食べ歩きをしながら橿原の魅力を感じられるメニューがそろった。日本のチーズ始まりの街としても盛り上げたい」と話した。商品は各店舗で販売。詳細は同協会専用サイトで紹介している。(小畑三秋)

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