1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. カルチャー

生活にハーブが根付く美食の都・パリを探訪 専門薬局もある本場で学んだ活用法 ハーブと暮らす~夏

産経ニュース / 2024年7月26日 8時0分

グラフィック・菅原彩加

パリ五輪・パラリンピックがいよいよ開幕します。美食の都と呼ばれるパリでは、ハーブが料理に欠かせません。それだけでなく、煎じて飲んだり、香りを楽しんだりもして、暮らしにハーブが根付いています。現地を訪ね、本場のハーブの活用法を学んできました。

タイムやローズマリーなど西洋ハーブの原産地は地中海沿岸。そのためフランスでは、古くからハーブが暮らしに用いられてきました。パリには植物療法が学べる大学や、「HERBORISTERIE(エルボリステリ)」と呼ばれるハーブ専門薬局があります。エルボリステリには「ダイエット」「アレルギー改善」などの目的に応じ、煎じて飲むハーブティーや、精油などが並びます。

マルシェ(市場)にはローズマリー、タイム、パクチー、スイートバジル、ディルといった新鮮な生のハーブが大きな束で陳列されていました。

だしのように使い、味の決め手に

パリの老舗ホテル「リッツ・パリ」でハーブを使った伝統的なフランス料理作りを習いました。

フランスをはじめヨーロッパでは、ハーブをだしのように使います。ホテルの厨房では早朝から毎日、大量の野菜とハーブを煮込み、野菜ブイヨンを作っています。

ホテルの研修用厨房に丸一日こもり、フランス人シェフから野菜ブイヨンや、ポワソン(魚)のムニエルの作り方を習いました。

野菜ブイヨンは、フェンネルの株元とニンジン、ショウガ、ニンニクを約1時間、鍋で煮詰めて作ります。

魚料理は、たっぷりのバターに、茶葉のように深みのある香りをもつハーブ「タイム」を添えてフライパンで熱し、白身魚に熱を入れました。タイムの香りが加わった溶かしバターをスプーンで繰り返しかけながら、最後に焼き目をつけます。塩コショウなどの味付けは最低限。調理はシンプル。なのに味わいはジューシーで濃厚です。

ドレッシングにも早変わり

ハーブとバターの組み合わせは、格別な風味を料理に添えます。今回は現地で習ったこと、食べたものをもとに考案したオリジナルのハーブバターのレシピと、楽しみかたを紹介します。

現地でよくエスカルゴ(食用カタツムリ)料理に使われる「ブルギニョンバター」をヒントにしました。ニンニクとバターに、ハーブを利かせるのが基本。今回は、甘くさわやかな香りのあるスイートバジルとタイムを使います。

パンに塗るだけでなく、魚のムニエルやステーキに添えたり、スパゲティ料理の仕上げに加えたりと、使い方はさまざまです。

溶かして大量のワインビネガー(酢)を混ぜると、ドレッシングに早変わり。これで野菜がもりもり食べられます。(ハーブコンシェルジュ 小早川愛)

プロフィル

こばやかわ・あい 日本薬科大招聘(しょうへい)講師。ハーブ農場「ポタジェガーデン」の運営にも携わる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください