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年に1度の「パン祭り」開催 社員が情熱で集めた老舗や話題店の商品並ぶ 東京・松屋浅草

産経ニュース / 2025年1月30日 20時49分

「こんなにおいしいパンがあると知っていただきたい」と話す松屋浅草の小林果椰さん(右)=台東区

浅草の老舗や話題の店のパンが一堂に会するイベント「松屋浅草パン祭り-アサパン-」が百貨店の松屋浅草(東京都台東区)で開催されている。今年で4回目を数え、ラインアップは地元で長く愛されている食パンや同イベント限定の総菜パンなど多種多様。浅草駅から利便性の良い地域密着型の百貨店として、多彩なパンと地域の人々を結び付ける。2月4日まで。

参加店舗数は延べ11店舗。全国に店舗を持つ「ブールアンジュ」(渋谷区)はオリジナルブレンドの小麦を使用したクロワッサン(220円)やクリームドーナツ(350円~)などを、食品専門店「北野エース」(江東区)は田原町「パンのペリカン」(台東区)で大人気の食パン(一斤584円)など地元のものだけでなく、全国各地からご当地パンを取りそろえる。

初出店となる「手づくりのデリとパン cafe cocona」(墨田区)の「ダブルメンチカツサンド」(594円)は同イベント限定商品だ。

31日、2月1日はホテル「ザ・ノット東京新宿」(新宿区)に入るビーガン(完全菜食主義者)商品も扱う「モアザンベーカリー」が出店するなど、日替わりで登場する店舗も。また2日にはバレンタインデーに先駆けたチョコレートフェアとして「レジニシエ」(文京区)のパン・オ・ショコラ(341円)、セキネベーカリー(台東区)のショコラクロワッサン(238円)などのチョコを使ったパンが並ぶ。

コロナ禍に開始

「パンは嫌いな人が少なく、お客さまを選ばない。目当てにしてくださる方もいるが、ついで買いの人もいる」と同イベントを取りまとめる同店営業部、小林果椰さん(26)。昨年からこのイベントを担当している。

コロナ禍の中で開始した同イベントは年々売り上げが伸びており、定番人気の北海道フェアに並ぶほどの注目度だ。毎日でも食べられ親しみのあるパンは、会期中もリピーターが多く、来場者の延べ人数はイベントの中で一番多いという。「日頃浅草店は年配層に支えていただいているが、若年層と接点を持てる機会にもなっている」と、老若男女に身近なパンは幅広い層から支持を得ている。イベント初日も高齢者から子供連れの若い女性までが列をなしてパンを買い求めていていた。

1年かけ説得も

浅草周辺の店だけでなく押上、根津など少し足を延ばさなければならない店、話題になっているが浅草からは遠い店などを小林さんが選定。東武スカイツリーライン「浅草駅」と直結し、東京メトロの同駅からは徒歩1分など利便性の高い同店に集めて「お気軽に召し上がっていただきたい」という思いがあるという。

名店にはすでにたくさんのファンがついていてわざわざ外に出さなくていいという店も多いが、大のパン好きの小林さんは「それでもやりたいという気持ちを直接伝えている」という。昨年は出店がかなわなかった店舗も1年かけて思いを伝え続け、出店を実現させた。

「クロワッサン、ドイツパン、あんぱん、総菜パン…ラインアップは豊富に取りそろえており、毎日来ても飽きない。ぜひ何回も足を運んでいただき、何個でも召し上がっていただければ」と来店を呼びかけている。(鈴木美帆)

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