台風７号が千葉に１６日最接近 房総特急運転見合わせ、成田発着便欠航…影響大きく

千葉県の災害対策本部で指示を出す熊谷俊人知事（右から２人目）＝８月１５日、県庁（岡田浩明撮影）

強い台風７号は１６日、暴風域を伴って千葉県に最接近する見通しだ。県は１５日、熊谷俊人知事を本部長とする災害対策本部を発足させ、家屋の浸水や土砂災害などへの備えを加速させた。一方、１６日は鉄道の運休や空の便の欠航、行事の中止なども決まった。

熊谷知事は対策本部会議で、本県が甚大な被害に見舞われた令和元年の「房総半島台風」の教訓を生かし、「万全の体制を敷き、県民を守る」と述べた。

関係部局には①関係団体との連携や避難所の開設状況の把握など②避難所の熱中症対策③被害把握時の迅速対応の３点を指示した。県内のゴルフ練習場には強風に備え、防球ネットを下ろすよう施設側に求めた。

銚子市は１５日、市内３カ所に自主避難所を開設した。柏市や南房総市なども１６日早朝から各地域に自主避難所を設ける。

県防災対策課の担当者は「緊張感を持ち、対応したい。県民には事前の備えを万全にし、不要不急の外出を控えてほしい。備蓄や非常用電源の確保もお願いしたい」と呼びかけた。

台風７号に備え、ＪＲ東日本は１６日、久留里線（木更津－上総亀山）と内房線（館山－安房鴨川）を終日運休する。「しおさい号」など房総特急の運転も見合わせる。同日午前８時ごろ以降は総武本線（千葉－銚子）などの各路線も順次、運転をとりやめる予定だ。

空港各社は成田空港を発着する国際便などの欠航を発表した。

ＮＥＸＣＯ東日本によると、高速道路は１６日午前６時以降、東京湾アクアラインの川崎浮島ジャンクション（ＪＣＴ）～袖ケ浦、午後０時以降は圏央道の木更津ＪＣＴ～茂原長南で通行止めになる可能性が高い。

そごう千葉店（千葉市中央区）は１６日を臨時休業にすると発表した。県も集客施設の県立美術館、県立博物館などを臨時休館する。

各地のイベントも相次いで中止・延期となる。一宮町観光協会は１６日の「一宮川燈籠流し」の中止を決めた。銚子市の「うみのまちのフェスティバル」は１７日から１８日に延期される。（岡田浩明）