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不登校児たちにも職業体験を 母親らがカフェづくりへ支援呼びかけ

産経ニュース / 2024年6月17日 11時32分

改装中の店舗=奈良県大和郡山市

さまざまな理由で学校に通えない子供を持つ親たちの集い「マザーリーフ」(奈良県大和郡山市)が、同市小泉町の空き店舗を活用し、子供たちが職業体験として働けるカフェづくりを計画している。今秋のオープンを目指し、クラウドファンディング(CF)サイトで改装費用の協力を呼びかけている。

マザーリーフは平成26年、不登校の子供たちを持つ親たちの悩みを語り合おうと、同市の嶋田真奈美さん(53)ら不登校の子供を持つ3人の母親を中心に発足。同市内の公民館などの公共施設で活動してきた。

設立から10年が経ち、「子供たちにお金をかせぐすべを身につけてもらいたい」と、不登校の高校生らが職業体験として働けるカフェを思いついた。店内では子供たちが作った雑貨などを陳列して販売するほか、子供たちによるミニコンサートを開くことも想定している。

嶋田さんは昨秋から物件探しを始めたが、なかなか条件に合う物件が見つからずに難航。そうした中で、今年3月に長らく空き家となっていた漫画喫茶の住居兼空き店舗を見つけ、交渉の末、格安で購入できることになった。

ところが、いざ中に入ってみると、野良猫が数匹住みつき、糞尿や猫の毛が床一面に10センチほど積もり、冷蔵庫や古いエアコンなどの家電や家財道具、大量の漫画の在庫が置いてあった。「扉を開けたとたん、においが立ち込め、片づける労力を思うと、気が遠くなった」と嶋田さんは苦笑いしながら振り返る。

それでも心を奮い立たせ、メンバーと協力しながら掃除し、約1カ月で床が見えるまでになった。ただ、長らく空き家だった影響で抜けそうな床や、猫が爪を研いで壊れた扉や壁もあり、修繕にはかなりの費用がかかるという。

嶋田さんらはCFサイトで協力を呼びかけることに。目標金額は800万円。床や壁、天井の張り替えや、キッチンやシャワールームの新設に使うという。嶋田さんは「一度社会との関係を断ってしまうと、他者との関わりを再びつなぐハードルは一層高くなる。だからこそ、そうした子供たちと社会や他者と関わりを持てる場所の存在が重要なんです」と話している。

CFサイト「キャンプファイヤー」(https://camp-fire.jp/projects/view/747710)で7月17日まで受け付けている。

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