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世界に羽ばたく「KOBAN」 明治生まれ 日本警察の「伝統」 警視庁150年 93/150

産経ニュース / 2024年10月19日 7時0分

開所から60年を迎えた、現役最古の交番・麻布署六本木交番=6月、東京都港区

事件事故の発生で、いち早く現場に急行するのが、交番や駐在所に勤務する警察官だ。日々のパトロールや巡回連絡などを通じて、地域住民と連携し、安心安全なまちづくりに努めている。

交番は明治7年、東京警視庁の設立に伴い、巡査が立ち番勤務をこなす「交番所」として産声をあげた。当時は小さな円形の建物に巡査2、3人が交代で勤務する「隔日制」「三部制」で、半径70~80メートルほどを巡回するに留まった。現在のようなパトロールや道案内も兼ねるようになったのは14年、交番所が「巡査派出所」と改称されたころだ。

戦時中には数多くの派出所が爆撃を受け、派出所の機能は警視庁本部へと移行。動員可能な警察官すべてが人命救助や避難誘導などに尽力した。

高度経済成長期を経て昭和47年に四部制へと完全に移行。一足早く「働き方改革」を実施した。

同時期にはアメリカの政治学者、デイビッド・H・ベイリーの著書『ニッポンの警察』により、「KOBAN」が一躍世界中から注目を集めた。これを受け警視庁は57年、シンガポールへ職員を派遣し、交番制度の導入を推進。翌年にはモデルとなる「KOBAN」を8カ所設置した。

日本のみならず世界中で呼称が浸透したことを受け、平成6年の警察法改正と同時に、警視庁は「派出所」を「交番」へと改称。現在は都内に825カ所の交番が設置され、街中で起こる犯罪や迷惑行為に目を光らせている。(宮崎秀太、写真も)

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