お年寄り対象に交通安全フェス サポカーやシミュレーター使い安全について学ぶ

サポカーに乗り、指導員の説明を聞く参加者ら＝奈良県橿原市

高齢者を交通事故の被害から守ろうと、「交通安全フェスティバル」が30日、奈良県橿原市の橿原中央自動車学校で開かれた。参加者は交通安全サポート車（サポカー）に同乗したり、カーシミュレーターを体験したりして、自らの安全を確保する方法を学んだ。

高齢者の事故防止を目的に県交通安全協会が企画。「秋の交通安全県民運動」（21～30日）の最終日で、全国一斉の「交通事故死ゼロを目指す日」となっているこの日に、同協会が運営する自動車学校の設備を使って開催した。

近隣に住むお年寄りら約30人が参加。橿原署の交通課職員から高齢者の被害が多い交通事故の現状を聞いたり、カーシミュレーターを使って自身の身体能力の衰えを実感したりした。

構内では、急加速抑制装置や自動ブレーキなどを搭載したサポカーを展示。参加者は担当者が運転するサポカーに同乗し、「日常生活に必要なので免許返納は難しい」と話す男性（82）はサポカーの機能に感心していた。

同協会では「参加者には運転者、歩行者、それぞれの立場での安全確保について学んでもらえた。自動車学校ができる地域貢献を今後も考えていきたい」と話している。