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国営飛鳥歴史公園50周年 奈良・飛鳥の景観保護と活用へ整備 世界遺産見据え交流拠点に

産経ニュース / 2024年8月5日 10時48分

国営飛鳥歴史公園として整備された石舞台古墳=奈良県明日香村

「日本人の心のふるさと」として親しまれる古代遺跡の宝庫、奈良県明日香村の「国営飛鳥歴史公園」が7月、昭和49年の開園から50周年を迎えた。同公園は、高度経済成長期に開発が進む懸念が村内にも広がり、文化遺産や景観の保護・活用に向けて国を挙げて整備。開園以来の来場者は約4700万人にのぼるという。飛鳥地域は令和8年の世界文化遺産登録を目指しており、世界の人々が集う拠点として期待される。

同公園は、飛鳥を見渡す展望台のある「祝戸(いわいど)地区」が昭和49年7月22日に開園。続いて石舞台古墳を中心とした「石舞台地区」(51年)、飛鳥地域を一望できる「甘樫丘地区」(55年)、高松塚古墳や飛鳥歴史公園館のある「高松塚周辺地区」(60年)、キトラ古墳や壁画体験館の四神の館で知られる「キトラ古墳周辺地区」(平成28年)が開園し、5地区で計60ヘクタールに及ぶ。

園内は、自然や歴史的景観を自由に楽しんでもらおうと、フェンスなどを設けていないのが特徴だ。

同公園は昭和45年、飛鳥の歴史的風土や文化財保存に関する閣議決定を受け、整備事業がスタート。47年には高松塚古墳で飛鳥美人壁画が発見され、考古学ブームとともに、遺跡保存の機運が国民レベルで高まった。

当初の公園整備計画は祝戸、石舞台、甘樫丘の3地区だったが、高松塚古墳とキトラ古墳での相次ぐ極彩色壁画の発見で、両古墳を含めた周辺地区も追加整備された。同公園事務所の栁澤秋介(やなぎさわしゅうすけ)所長は「地域の人たちの協力を得ながら、50年間にわたって飛鳥の歴史的風土を守る役割を担ってきた。今後もこの役割を継続する」と話す。

保存とともに活用面では、公園内の施設で古代の勾玉(まがたま)づくりなどの体験イベント、屋外では昆虫や草花の観察会も行われ、世代を超えて親しまれている。

今後の公園のあり方について栁澤さんは「世界遺産登録を目指す飛鳥において、デジタルなど新しい技術も活用し、国内外の幅広い年齢層の方々に公園をより快適に楽しんでもらう取り組みを進め、地域と一緒に盛り上げていきたい」と意欲を見せた。

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