警察犬、行方不明の男性発見に貢献 和歌山県警「イーロ号」

海南署で表彰を受けた庵野勝信巡査部長（右）とイーロ号（中央）＝和歌山県海南市

行方不明の男性の発見に貢献したとして、和歌山県警海南署は２６日、県警鑑識課の直轄警察犬指導手、庵野勝信（いおのまさのぶ）巡査部長（４５）と直轄警察犬「イーロⅡ　フォン　マイン　リーベ」（通称イーロ号、シェパード、雄３歳）を表彰した。

署によると、今月１８日午後７時半ごろ、和歌山県海南市の５０代男性の母親から「買い物から帰宅したところ息子がいなくなっていた」と届け出があった。署員ら十数人で付近を捜索したが男性を発見できず、夜間帯でもあることから、男性が事件や事故に巻き込まれる可能性があり早期に保護する必要があると判断し、警察犬の出動を要請した。

イーロ号は準備を整えて午後９時４０分ごろ、男性の枕のにおいを基に捜索を開始。約１５分後、男性が同市内の住宅地で座り込んでいたところを発見した。男性は無事に帰宅することができたという。

表彰式では、海南署の橋本諭署長から庵野巡査部長らに表彰状が贈られ、イーロ号には副賞として「ジャーキー」が渡された。

庵野巡査部長は「日頃の訓練の成果で、よくやってくれたという気持ち。今後も、人命救助や犯罪や災害現場など必要になる場面で役割を果たしていきたい」と話した。橋本署長は「警察官だけでは対応が難しい部分があり、イーロ号が助けてくれたおかげで住民の安全安心を守ることができた」と活躍をねぎらった。