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駅チカで本を借りる「図書受取ロッカー」通勤・通学途中に 若年層の利用促進へ

産経ニュース / 2024年11月2日 7時30分

奈良市は、図書館に行かずに本を借りることができる「図書受取ロッカー」を乗降客が多い近鉄の2駅近辺に設置した。予約した本を指定したロッカーで借りる仕組み。忙しくて図書館に行けない人でも通勤や通学時に利用でき、図書館利用の少ない10代~20代の利用を増やす狙いだ。

設置場所は大和西大寺駅の南北自由通路と学園前駅に隣接する西部会館の2カ所。利用には市立図書館の利用者登録が必要で、すでに図書館貸出券を持っている人はそのまま使える。また、図書館のホームページから登録すれば電子貸出券を発行してもらえるほか、マイナンバーカードを図書館貸出券として登録しておけば利用できる。

市立図書館のホームページで借りたい本を予約する際、受取場所としていずれかのロッカーを指定すると、準備が整い次第メールで通知される。図書館貸出券をロッカーの読み取り機にかざすと、本が収納されている扉のランプが点滅して開錠される。

背景にあるのは、若年層の図書館利用の伸び悩みだ。市によると、令和5年度の市立図書館の利用状況は、71~80歳への貸し出しが計約21万冊に上るのに対し、13~30歳への貸し出しは計8万冊にとどまり、通学通勤に忙しい若年層でも利用しやすいよう、利便性向上が急務となっていた。市は2カ所のロッカー設置で年間約1万2千冊の貸し出しを見込んでいる。

24時間利用可能で無料。最大5冊まで予約でき、取り置き期間は5日間。38扉ずつあり、利用希望者が多数の場合は、空きが出るまで順番待ちとなる。返却は図書館窓口かロッカーに隣接する返却ポストなどで行う。

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