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渋谷の街で〝市街戦〟 少年ライフル乱射事件 警視庁150年 50/150

産経ニュース / 2024年6月20日 7時0分

昭和40年7月29日の白昼、神奈川県座間町(現在の座間市)の山林で、警察官がライフル銃で射殺される事件が起きた。容疑者は18歳の少年。少年は警察官から制服や拳銃を奪うと、駆け付けた警察官にも発砲して重傷を負わせ、逃走した。

30日付『産経新聞』によると、少年は民間人に拳銃を突き付けて車を運転させ、町田市、川崎市など都県境を逃走。「情報は警視庁と神奈川県警に交互にはいるというありさま」だった。

事件は続く。29日午後6時ごろ、少年は渋谷区の銃砲店に逃げ込み、店員らを人質にとった。店を包囲する500人態勢の警官隊に、少年は銃を100発以上乱射。通行人や新聞記者、警察官ら10人以上が負傷した。約1時間後、催涙弾を撃ち込まれ、銃を撃ちながら出てきた少年を警察官が確保した。

少年に飛び掛かった警察官の一人、原宿署の緒方保範は「店から自分の好みのライフルを持ち出してきてはぶっ放していた」と振り返る(『渋谷を守って六十年』)。緒方は少年の約8メートル手前まで近付くと物陰から飛び出してタックル。左肩に被弾し、重傷を負って入院した。同書で「俺も一人前の警察官になったのか、死ななくてよかった」とつづった。

緒方は後に捜査1課の刑事として、数々の難事件を解決へと導き、〝赤鬼〟の異名を取った。少年は最高裁で死刑が確定し、執行された。(橋本愛)

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