行方不明の85歳認知症男性を発見、冷静沈着なディッパー号に感謝状

行方不明者の発見に貢献した「ディッパー号」＝10日、京都市伏見区

行方不明になった85歳の男性の発見に貢献したとして京都府警伏見署は10日、警察犬の「ディッパー号」（ラブラドールレトリバー、雄6歳）に感謝状を贈った。

同署によると、9月19日午前7時半ごろ、京都市伏見区の女性から「同居する認知症の夫がいなくなった」と届け出があった。出動の要請を受けたディッパー号は男性の帽子のにおいを基に自宅から行方をたどり、約1時間後、約650メートル離れた河川敷周辺を歩く男性を発見した。

鑑識課によるとディッパー号は冷静沈着な性格。警察犬による捜索は交通量や気温などの外的要因に左右される側面があるが、同日は涼しく、早期発見につながったとみている。

同署の司農將至署長からはこの日感謝状に加え、鑑識課に所属する計5頭の警察犬の活躍を願い、ディッパー号が好きなおもちゃがプレゼントされた。

同様の行方不明者の捜索は増加傾向にあるといい、同署は「初動対応のために素早い相談をしてほしい」としている。（森天音）