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北海道内の路線価、9年連続で上昇も対前年比は縮小 「資材高騰などで伸び率鈍化」

産経ニュース / 2024年7月1日 16時53分

19年連続で北海道の路線価最高額となったJR札幌駅南口前「道道札幌停車場線通り」=札幌市中央区(坂本隆浩撮影)

国税庁が1日発表した令和6年分(1月1日時点)の路線価で、北海道の標準宅地(約1万3900地点)の平均上昇率は全国の2・3%を上回る5・2%となり、9年連続で上昇した。対前年比は1・6ポイント減で3年ぶりに縮小した。北海道不動産鑑定士協会は「資材高騰や人手不足などから建築費が上昇して伸び率が鈍化した。この傾向は今後も続きそうだ」としている。

最高額は「札幌ステラプレイス」前

札幌国税局によると、道内30税務署のうち路線価が上昇したのは札幌市内の全5署と小樽署、倶知安(くっちゃん)署の計7署(前年6署)。横ばいは16署(同18署)、下落は前年と同じ6署だった。1署は前年の路線価を定めておらず比較できない。

道内最高額は、JR札幌駅南口の大型商業施設「札幌ステラプレイス」前の「札幌市中央区北5条西3丁目」(道道札幌停車場線通り)の1平方メートルあたり728万円だった。道内最高額は19年連続。前年比は9・0%増で、13年連続で前年を上回った。

上昇率が最も高いのは「札幌市厚別区厚別中央2条5丁目」(新札幌駅前通り)の56万円で、上昇率は16・7%だった。北海道不動産鑑定士協会の横山幹人理事は「再開発の進展などで副都心としての環境整備が進んだ」などと分析している。

伸び率は「緩やかに鈍化」

国際リゾートエリアとして注目されるニセコ地区は「倶知安町ニセコひらふ1条3丁目」(道道ニセコ高原比羅夫線通り)が73万円で前年比1万円増(伸び率1・4%増)。「価格が上昇しすぎて伸び率が低くなった」としている。

最高路線価が最も低かったのは「深川市4条8番(本町通り)」の1万円で8年連続。

横山理事は、JR札幌駅周辺は観光需要の回復を追い風に宿泊利用が旺盛な一方、北海道新幹線の2030年度末開業遅れによる駅前再開発のずれ込みで「伸び率は緩やかに鈍化するのではないか」と分析。地方は高齢化と人口減少で横ばいか減少傾向が続き「二極化が進んでいる」と指摘している。

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